【翻訳】A Pauper Primer: Aggro by Alex Ullman ~Pauper入門アグロ編
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【翻訳】A Pauper Primer: Aggro by Alex Ullman ~Pauper入門アグロ編
ぼちぼちやっていたら一週間ほど遅れました。
この記事では リーチ/Reach という言葉を ゲームを終わらせる能力/ the ability to close out a game として用いているのでそこに留意して読んでくれればと思います。


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元記事URL(http://www.gatheringmagic.com/alexullman-01242017-a-pauper-primer-aggro/


A Pauper Primer: Aggro
by Alex Ullman, January 24, 2017

前回はみんなにPauperとフォーマットの基礎を紹介した。今日はアグロデッキとそのメタゲーム上での位置について話したいと思う。メタゲームのこの一部分から始めるのは、Pauperでは攻撃を阻止しようとするよりも攻撃する側になる方が簡単だからだ。マジックにはビートダウンに適したコモンの強力クリーチャーの歴史がある。火力や強化呪文のように攻撃的戦略を後押しするカードもこのレアリティに現れる。その反面、プレインズウォーカーや全体除去、その他カードアドバンテージ面で大打撃となるようなカードが欠けていることで、クリーチャーが対戦を定義しやすくなっている。

他のフォーマットでのそれと同じように、Pauperのアグロデッキは速やかにゲームを終わらせて相手の手札のカードを余らせるようにデザインされている。これらのデッキはコストに対してパワーの高いクリーチャーを使おうとするし、また一方でデッキが吐き出せる潜在的なダメージ量を増やせるカードを入れている。「リーチ(ゲームを終わらせる能力)」として広く定義されている能力を持ったカードはこのフォーマットに溢れている。最初に一定の成功を収めたアグロデッキはゴブリンだった。赤いデッキはその後舞台から落ちてしまっているものの、この状況はこのフォーマットで何がアグロデッキを機能させているのかを理解する上で重要だ。
ゴブリン 2011頃のPauper
クリーチャー(35)
3 《火花鍛冶/Sparksmith》
4 《ゴブリンの付け火屋/Goblin Arsonist》
4 《ゴブリンの奇襲隊/Goblin Bushwhacker》
4 《ゴブリンの群勢/Goblin Cohort》
4 《ゴブリンのそり乗り/Goblin Sledder》
4 《モグの徴集兵部隊/Mogg Conscripts》
4 《モグの下働き/Mogg Flunkies》
4 《モグの略奪者/Mogg Raider》
4 《モグの戦争司令官/Mogg War Marshal》

インスタント(8)
2 《死の火花/Death Spark》
2 《炎の稲妻/Firebolt》
4 《稲妻/Lightning Bolt》

土地(17)
17 《山/Mountain》
今はそう見えないかもしれないが、その最盛期ゴブリンはPauperで最高のデッキだった。当時は《堕落の触手》がメタゲームを定義しており《ゴブリンのそり乗り》と《モグの略奪者》の存在がこの強力な時のらせんのインスタントを無効にしていた。《触手》は攻め手と交換しながら唱えた側のライフ総量を増やすことで、約1ターン分の価値のある働きをしていた。ゴブリンは生け贄によってライフゲインを立ち消えさせられる戦力を使うことで、この交換を4マナ呪文には見合わないものへと一変させた。

これらの生け贄台は追加のダメージを与える手段でもある。《モグの戦争司令官》のエコーはマナ運用の負担になるが《略奪者》や《そり乗り》は誘発がスタックにあるうちに生け贄にすることで追加のダメージを与えつつ別の生物を場に出すことができる。この二人組は《死の火花》も強化した。

《死の火花》はPauperで困った立場にあるものの1つだ。紙ではコモンで印刷されたことはないがオンラインではある時点で重要なカードだった。《死の火花》は長期戦ではライフの4分の1を削る繰り返し使えるダメージ源になった。《死の火花》は対抗呪文やその同類に対するこのデッキの防御にもなった ―君のクリーチャーが対象に取られているのに対応してこれを唱えればいい― そしてコツコツと最後のダメージを与えるんだ。もっとも人気があった当時は《死の火花》の運用の仕方で最高のゴブリン使いだと判別することができた。

《ゴブリンの奇襲隊》はゲームに勝たせてくれる本当の戦力増強剤だったが《稲妻》と《火炎破》の存在は実際にゲームを短くしていた。ゴブリンは早期にプレッシャーをかけることができ、必要とあらば対戦相手が安全なライフだと感じているのにも関わらずゲームに勝つことができた。ゴブリンを偉大なものにしたのはこれらのカードの内のどれか1つというよりカード同士の組み合わせ方だった。

ではなぜゴブリンはレーダーから退いてしまったのか?時々浮上することはあるものの、このフォーマットはほとんどゴブリンを通り過ぎてしまっている。もはや《堕落の触手》がPauperを定義するのは困難だ ―良くても非主流派だ。クリーチャーは少しずつに良くなっていてゴブリンは《鋳造所通りの住人》と《ゴブリンの踵裂き》でアップグレードされたようだが、他のデッキに追いつくことができていない。この要素だけではまだゴブリンを抑えるのに不十分だ。というよりも、このデッキのリーチが変わっていないんだ。タルキール覇王譚のゲイン土地により22点程度のライフからゲームを始めるのが簡単になった、その一方でゴブリンは20点のダメージを与えることに特化していて数点の追加ダメージのやりくりに苦労させられた。同様にゴブリンは《稲妻》と《火炎破》より優れたカードを使うことができない。まとめると、攻撃的戦略はこの前線から後退してしまったんだ。
カルドーサ・トークン - swiftwarkite2, 5-0 Pauper League
クリーチャー(12)
4 《きらめく鷹/Glint Hawk》
4 《コーの空漁師/Kor Skyfisher》
4 《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》
インスタント(10)
2 《農民の結集/Rally the Peasants》
4 《感電破/Galvanic Blast》
4 《稲妻/Lightning Bolt》
ソーサリー(7)
1 《炎の稲妻/Firebolt》
3 《金切るときの声/Battle Screech》
3 《カルドーサの再誕/Kuldotha Rebirth》
エンチャント(2)
2 《未達への旅/Journey to Nowhere》
アーティファクト(8)
4 《胆液の水源/Ichor Wellspring》
4 《予言のプリズム/Prophetic Prism》
土地(21)
1 《平地/Plains》
2 《忘れられた洞窟/Forgotten Cave》
2 《光輝の泉/Radiant Fountain》
2 《隔離されたステップ/Secluded Steppe》
2 《風に削られた岩山/Wind-Scarred Crag》
4 《ボロスの駐屯地/Boros Garrison》
4 《古えの居住地/Ancient Den》
4 《大焼炉/Great Furnace》
サイドボード(15)
2 《赤の防御円/Circle of Protection: Red》
2 《電謀/Electrickery》
2 《ゴリラのシャーマン/Gorilla Shaman》
4 《溶鉄の雨/Molten Rain》
3 《紅蓮破/Pyroblast》
2 《軍旗の旗手/Standard Bearer》
リーチについて語りたいならばこのブロックで最新のデッキから始めなければならない。カルドーサ・トークンはミッドレンジのボロスやジェスカイの金属術デッキから進化したもので、《予言のプリズム》と《胆液の水源》を《カルドーサの再誕》、《きらめく鷹》、そして《感電破》の燃料として活用する。これらのデッキは早期にゲームに勝利することができたが、大抵の場合はゲームを長引かせて飛行クリーチャーと頑強な火力一式によって勝利していた。《スレイベンの検査官》の印刷と《農民の結集》のコモン落ちがそのクロックを変化させた。この1マナ域はこのデッキがゲームの序盤からライフを攻め立てることを可能にするとともに、《金切るときの声》の支援を容易にさせてくれた。《農民の結集》によって追加されたリーチは《ゴブリンの奇襲隊》4枚分の働きをする。カルドーサ・トークンは純粋なアグロとは程遠いがこのフォーマットでも最高レベルのリーチがあるし《稲妻》と《感電破》の連打によって終わるゲームも1つではない。

カルドーサ・トークンとゴブリンとにはある大きな共通点がある、1枚の呪文から複数の戦力を生み出すこと、そのリーチ、そして横に広げる力と縦に伸ばす力。それらは2つの大きな方向に分岐している。初めに、カルドーサ・トークンは新しいカードを引く能力を向上させている。このボロスデッキは、オンスロートのサイクリング土地、《予言のプリズム》、《胆液の水源》そして《スレイベンの検査官》などによって、実際のカードアドバンテージを得るのは大変でもたくさんのカードを引く能力がある。ゴブリンデッキが《ゴブリンの女看守》を採用したとしてもカルドーサ・トークンのレベルに近づくことはできない。

もう1つの大きな違いはダメージの与え方だ。ゴブリンは《稲妻》の効率の下で動作していて簡単に3点の塊でダメージを与える。《ゴブリンの奇襲隊》はパワー2のクリーチャーと堅実なブーストをすることができる;《モグの戦争司令官》はパワー3の価値のあるクリーチャーだ。カルドーサ・トークンは《稲妻》を最大限に使用している。

つまり、最大ということは4枚だ。

《感電破》は攻撃的戦略の計算を変化させる。カルドーサ・トークンを見てみると、ライフ全体の15%ではなく20%のダメージを与えられることにより任務をこなすことがはるかに簡単になっている。《金切るときの声》は4点;《コーの空漁師》と《きらめく鷹》は2人合わせて4点;《農民の結集》はクリーチャー1体につき追加で4点のダメージを与える。Pauperにおける最初の10年と現在とのアグロの違いを明らかにしたいならば、それは《感電破》と《稲妻》の違いだと要約することができる。Pauperのデッキを攻撃性の軸にプロットすると、カルドーサ・トークンは中間に落ち着き、ミッドレンジの領域に近づいて行っているのが分かるだろう。次のデッキは原点に近づくものだ。
ストンピィ - TinyTim123, 5-0 Pauper League
クリーチャー(26)
2 《日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla》
2 《大霊堂のスカージ/Vault Skirge》
3 《リバー・ボア/River Boa》
3 《野生の雑種犬/Wild Mongrel》
4 《イラクサの歩哨/Nettle Sentinel》
4 《クウィリーオン・レインジャー/Quirion Ranger》
4 《スカルガンの穴潜み/Skarrgan Pit-Skulk》
4 《若き狼/Young Wolf》
インスタント(11)
1 《吠え群れの飢え/Hunger of the Howlpack》
2 《変異原性の成長/Mutagenic Growth》
4 《地うねり/Groundswell》
4 《巨森の蔦/Vines of Vastwood》
ソーサリー(1)
1 《勇壮な対決/Epic Confrontation》
エンチャント(4)
4 《怨恨/Rancor》
アーティファクト(1)
1 《骨断ちの矛槍/Bonesplitter》
土地(17)
17 《森/Forest》
サイドボード(15)
2 《勇壮な対決/Epic Confrontation》
3 《部族養い/Feed the Clan》
3 《上機嫌の破壊/Gleeful Sabotage》
2 《はらわた撃ち/Gut Shot》
2 《大祖始の遺産/Relic of Progenitus》
3 《散弾の射手/Scattershot Archer》
ストンピィは見事なビートダウンデッキだ。土地を最小限にして《クウィリーオン・レインジャー》でセットしなおす。《巨森の蔦》と《若き狼》のおかげで除去への耐性がある。このデッキも《感電破》サイズのダメージを与えるよう最適化されている。《蔦》は強力な強化呪文でもあり、また《地うねり》は《巨大化》を上回る。《吠え群れの飢え》は3点分のパワーにしかならないかもしれないが、その修正は残り続ける。最後に《怨恨》がすべての《ショック》を《火炎破》へと変化させゲームを締めくくる助けとなる。

ストンピィはゴブリンと並ぶ純粋なアグロデッキだ。カードアドバンテージは、実際のカードしてではなく相手の呪文を腐らせる事で得ることが多い。ストンピィは把握するメタゲームに合わせて2マナ域を交換できることでかなり柔軟に構成になっている。《リバー・ボア》、《マイアー・ボア》、《ガラクの仲間》、《巣の侵略者》そして《シラナの岩礁渡り》は異なった状況でどれも的確だ。ストンピィには強力な1マナ域がいるという利点もあり、これはフォーマットと基本となるデッキ(デルバー)を乗り越える上で不可欠だ。強力な対飛行のサイドボードをとることも苦ではない。

ストンピィはマナ効率の典型だが、攻撃の出力には限界がある。僕は(そのダメージを与える力にも関わらず)カルドーサ・トークンよりストンピィの方が良いデッキだと思っている。その一方で、ライフを攻めるためのより恒久的な回答を持ったもう1つの《怨恨》デッキが存在する。
呪禁 - JamesFrancisMTG, 5-0 Pauper League
クリーチャー(16)
4 《オーラのナーリッド/Aura Gnarlid》
4 《林間隠れの斥候/Gladecover Scout》
4 《シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker》
4 《ぬめるボーグル/Slippery Bogle》
ソーサリー(1)
1 《神々との融和/Commune with the Gods》
エンチャント(25)
1 《超者の意向/Favor of the Overbeing》
4 《豊かな成長/Abundant Growth》
4 《祖先の仮面/Ancestral Mask》
4 《アルマジロの外套/Armadillo Cloak》
4 《天上の鎧/Ethereal Armor》
4 《怨恨/Rancor》
4 《楽園の拡散/Utopia Sprawl》
土地(18)
14 《森/Forest》
4 《花咲く砂地/Blossoming Sands》
サイドボード(15)
1 《鋭い痛み/Flaring Pain》
2 《絆魂/Lifelink》
1 《天啓の光/Ray of Revelation》
4 《散弾の射手/Scattershot Archer》
3 《軍旗の旗手/Standard Bearer》
4 《若き狼/Young Wolf》
呪禁は直線的なデッキがPauperで成功できることを示している。最小限のクリーチャーを使い、このデッキは一撃で大ダメージを与えることのできる対処困難な戦力を作り上げようとする。《怨恨》と《アルマジロの外套》はダメージを通すのにとてつもなく重要だし、《天上の鎧》と《祖先の仮面》は力仕事をしてくれる。これら2枚は序盤の《豊かな生長》と《楽園の拡散》を後半でのダメージへと変換してくれる。呪禁の潜在能力は高いが同じくらいに弱点もある。オーラを引くことができなければ出てくるのは非常に小さい生物のチームだ。《オーラのナーリッド》が手に入ったとしても依然としてこのデッキは《チェイナーの布告》と《墓所のネズミ》の影響を受けやすい。《電謀》も致命的な働きをするし、また《痕跡消し》、《貴族階級の嘲笑》そして《心なごむ詩句》のような回答は呪禁を使うことの魅力をなくしてしまう。それでも対象を取らない除去が低迷していれば、このデッキは依然としてメタゲームにおける堅実な選択肢だ。

呪禁、カルドーサ・トークンそしてストンピィはどれも一般的にアグロと呼ばれる範囲の内に収まっている。呪禁はガラスの砲台なのが一番はっきりしているが、これらのデッキは第一に攻撃によって勝利する。アグロ-コントロールデッキはPauperではあまり一般的ではないが存在している。より積極的な構築のデルバーについて考えるには、これらのデッキがどう動くのかを見てやれば良い。
デルバー - Pheonix35, 5-0 Pauper League
クリーチャー(20)
4 《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》
4 《フェアリーの悪党/Faerie Miscreant》
4 《深き刻の忍者/Ninja of the Deep Hours》
4 《幻影の熊/Phantasmal Bear》
4 《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》
インスタント(14)
2 《噴出/Gush》
4 《対抗呪文/Counterspell》
4 《目くらまし/Daze》
4 《蒸気の絡みつき/Vapor Snag》
ソーサリー(11)
3 《定業/Preordain》
4 《ギタクシア派の調査/Gitaxian Probe》
4 《思案/Ponder》
土地(15)
15 《島/Island》
サイドボード(15)
3 《無効/Annul》
3 《珊瑚の網/Coral Net》
1 《鎖の呪い/Curse of Chains》
2 《はらわた撃ち/Gut Shot》
2 《水流破/Hydroblast》
1 《否認/Negate》
3 《嵐縛りの霊/Stormbound Geist》
《幻影の熊》を入れたデルバーの構築はプレッシャーをかける1マナ域のために《尖塔のゴーレム》を控えている。このフォーマットの除去のほとんどはタフネス2のクリーチャーをすぐに無条件に殺すだろうから、《幻影の熊》の固有の脆弱性によって損失が生じることはほとんどない。これらの構築は従来のデルバーほどは見かけない ―《尖塔のゴーレム》は強いんだ―しかしこのフォーマットにおける青の多才さを示している。

もう1つの成功しているアグロ-コントロールデッキは、やはりデルバーとその他の軽い戦力の支援に頼っている。
ディミーア・デルバー - FranPi, 5-0 Pauper League
クリーチャー(10)
1 《熟考漂い/Mulldrifter》
1 《スゥルタイのゴミあさり/Sultai Scavenger》
4 《秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets》
4 《グルマグのアンコウ/Gurmag Angler》
インスタント(27)
1 《苦悶のねじれ/Agony Warp》
1 《破滅の刃/Doom Blade》
2 《剥奪/Deprive》
3 《恐ろしい死/Ghastly Demise》
4 《蓄積した知識/Accumulated Knowledge》
4 《渦まく知識/Brainstorm》
4 《対抗呪文/Counterspell》
4 《留意/Mental Note》
4 《思考掃き/Thought Scour》
Soceries (5)
1 《チェイナーの布告/Chainer’s Edict》
1 《綿密な分析/Deep Analysis》
1 《定業/Preordain》
2 《思案/Ponder》
土地(18)
1 《沼/Swamp》
7 《島/Island》
1 《ボジューカの沼/Bojuka Bog》
1 《亡骸のぬかるみ/Mortuary Mire》
4 《陰鬱な僻地/Dismal Backwater》
4 《進化する未開地/Evolving Wilds》
サイドボード(15)
1 《無効/Annul》
1 《オーラの変転/Aura Flux》
1 《見栄え損ない/Disfigure》
2 《払拭/Dispel》
2 《強迫/Duress》
1 《残響する衰微/Echoing Decay》
1 《奇怪な突然変異/Grotesque Mutation》
1 《否認/Negate》
1 《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb》
2 《減縮/Shrivel》
2 《嵐縛りの霊/Stormbound Geist》
ディミーア・デルバーはクリーチャーが少なく、予算を抑えたレガシーデッキと類似点がある。呪禁と同じく、ディミーア・デルバーはクリーチャーの数が少ない。もともと除去耐性のあるクリーチャーを使うよりも、このデッキは《対抗呪文》や《剥奪》のような防御手段を取ることを選んでいる。《グルマグのアンコウ》や《秘密を掘り下げる者》を守ることがこのデッキの勝利への道だ。このデッキにはストンピィのようなデッキには欠けているまとまった量の除去と干渉手段がある。このデッキにはクリーチャーが少なく、それらがいなければゲームに勝てないため防御手段は必要だ。また、ディミーア・デルバーはそのリストの大部分を《グルマグのアンコウ》を確実に軽くするために捧げている。

それでもディミーア・デルバーは時々メタゲームで支配力を発揮しにくくなることがある。例えば《金切るときの声》はこのデッキに対してとても有効で《苦花》並みの壁を生み出して数ターンを稼ぐことができる。同様に除去も強く、青黒デッキに立ち向かう時には《未達への旅》と《チェイナーの布告》の両者が真価を発揮する。《嵐縛りの霊》をサイドインしていてもディミーア・デルバーが押されている場合には地上クリーチャーを止められないことが致命的になることがよくある。

鋭い観察者は僕がとても重要なアグロデッキをここまで残しておいたことに気づいたかもしれない。親和はPauperのメタゲームを定義する助けとなるデッキだ。4/4を並べる能力は比類がなく、そればかりか軽いドロー呪文による再供給能力と《感電破》による止めも持ち合わせている。親和は《エイトグ》と《投げ飛ばし》も使うことができ、これは僕にとっては完全にアグロ-コンボ側だ。
親和 - IamPd_, 5-0 Pauper League
クリーチャー(17)
1 《歯車襲いの海蛇/Gearseeker Serpent》
4 《エイトグ/Atog》
4 《甲殻の鍛冶工/Carapace Forger》
4 《金属ガエル/Frogmite》
4 《マイアの処罰者/Myr Enforcer》
インスタント(8)
2 《投げ飛ばし/Fling》
2 《危険な研究/Perilous Research》
4 《感電破/Galvanic Blast》
ソーサリー(4)
4 《物読み/Thoughtcast》
アーティファクト(15)
2 《皮剥ぎの鞘/Flayer Husk》
2 《胆液の水源/Ichor Wellspring》
3 《予言のプリズム/Prophetic Prism》
4 《彩色の星/Chromatic Star》
4 《バネ葉の太鼓/Springleaf Drum》
土地(16)
4 《ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel》
4 《大焼炉/Great Furnace》
4 《教議会の座席/Seat of the Synod》
4 《伝承の樹/Tree of Tales》
サイドボード(15)
2 《古えの遺恨/Ancient Grudge》
1 《払拭/Dispel》
2 《電謀/Electrickery》
1 《部族養い/Feed the Clan》
2 《水流破/Hydroblast》
2 《クラーク族のシャーマン/Krark-Clan Shaman》
1 《自然のままに/Natural State》
3 《紅蓮破/Pyroblast》
1 《心に静寂/Serene Heart》
Pauperにおけるコンボデッキは大部分がクリーチャーを基礎としている(特に《ぶどう弾》と《巣穴からの総出》が除外されてからは)、しかし個人的には親和はその中で唯一真のビートダウンデッキを兼ねている。発想は単純だ:アーティファクト土地をプレイし相手が良いブロックをできるまで《甲殻の鍛冶工》と《マイアの処罰者》で攻撃する。それが単純に機能しなくても、盤面を構築し《投げ飛ばし》と《エイトグ》で勝利する。あるいはもう少し長引いて《歯車襲いの海蛇》へと繋げる。親和は脆弱であるにもかかわらず回復力があり、コンボでいきなり勝利する力がある。

それでも親和はこのフォーマットでもっとも脆弱なデッキの1つだ。Pauperはエターナルで使われるアーティファクト除去の多くを使うことができる、《自然のままに》、《断片化》、《古えの遺恨》そして《鋳塊かじり》。これらはどれも機械と戦う上で素晴らしいカードだ、しかし《ゴリラのシャーマン》の前ではかすんで見える。

《ゴリラのシャーマン》は親和を抑制するカードだ。これが居なければこのフォーマットである種のデッキは禁止になっていたかもしれない。《ゴリラのシャーマン》が使えるということはアーティファクト土地を使うことが本当に重荷になるということだ。赤いプレイヤーは一方的な《ハルマゲドン》を使えるんだからね。《ダークスティールの城塞》と《バネ葉の太鼓》は確かに助けになるが2ターン目のモックスモンキーはしばしばそれだけでゲームを終わらせることができる。

Pauperはビートダウンすることが可能なフォーマットだ。深遠なカードプールが火の哲学に従うデッキにたくさんの材料を与える。これらは比較的人気のある攻撃的戦略のサンプルの一部に過ぎない、そしていくつかの非主流の構築はこのシリーズで後々カバーするだろう。しかしながら、僕らの次のエントリーはコントロールに関して網羅するつもりだ。

コメント

Pechiko
2017年2月8日21:25

翻訳ご苦労様です。
凄くわかりやすい訳で楽しんで読ませてもらってます。

原文だと既にもう二本更新されているみたいですが、マイペースで頑張ってください!

surucucu
2017年2月9日0:04

わかりやすいと言ってもらえるとめちゃくちゃ嬉しいです。

>>原文だと既にもう二本更新されているみたいですが
そうなんですよね~。ちょこちょこ訳していきたいと思います

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