【翻訳】Capitalizing On Mistakes by Alex Ullman ~白単アグロ構築【Pauper】
【翻訳】Capitalizing On Mistakes by Alex Ullman ~白単アグロ構築【Pauper】
【翻訳】Capitalizing On Mistakes by Alex Ullman ~白単アグロ構築【Pauper】
元記事URL(http://www.gatheringmagic.com/alexullman-12062016-capitalizing-on-mistakes/)

元記事はで文中にカード画像があってそれに沿って文章が書かれています。DNでは文中に画像を貼れないので太字テキストで置き換えてみました。なので良かったら元記事の方も見てみてください。

それと、記事末尾の文の訳が正直よくわかりませんでした。
追記:コメントを参考に手直ししてみました。
拙訳ですがよろしければどうぞ。




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Capitalizing On Mistakes
by Alex Ullman, December 6, 2016

Pauperは誤りによって規定されている。ゲーム中のプレイの誤りではなく、印刷された中で上位を占めるカードのことだ。フォーマットの禁止リストを見ることは過ぎし日のつまづきの教訓になる。使用を禁じられているカードの大半はマナシステムをごまかし、コストを完全に無視すかチャンスに変えるかしている。マナシステムの破壊と直接関係のないカードは《頭蓋囲い》だけだが、これは親和というキャスティング・コストの回避を基礎とした完璧なデッキの強さのためにこのリスト上での地位を得た。

これらのカードがフォーマットからいなくなってもPauperは依然としてコモンの限界を押し上げるカードを中心に回っている。《怨恨》、《稲妻》、そして《熟考漂い》―極めて強力なカードの3人組― は最近アンコモンとして再録されている。《秘密を掘り下げる者》と《アスフォデルの灰色商人》はレアリティを格上げされるほど強いと主張する人もいるだろう、しかしこれらがPauperに彩を添えているのはそれぞれのセットの主要なメカニズムを代表しているからだ。

なので当然、僕はいくつかの誤りを利用することにした。そして白単ビートダウンデッキを使うことを決めたんだ。

・《骨断ちの矛槍》、《改革派の貨物車》
これらのカードはデザインの上で素晴らしいものではない。むしろ印刷時に新しいメカニズムを強調するためにはっきりと後押しされたカードだ(《秘密を掘り下げる者》と《アスフォデルの灰色商人》みたいに)。《骨断ちの矛槍》は最初の装備品セットの出身でミラディンのしくじったスケールでは低くランク付けされている。《骨断ちの矛槍》は1マナでどんなクリーチャーをも強化することができる。《怨恨》と違い、《骨断ちの矛槍》は攻撃後のクリーチャーから移動することができるので防御との二役をこなすことができる。この斧にはトランプルがないので単独では《怨恨》ほど攻撃的でないかもしれないが、序盤の数段階を過ぎて進行するゲームで使うのにより適している。《骨断ちの矛槍》は明らかに強力なカードだが親和と肩を並べるほどではない。

機体はクリーチャーを強化できるパーマネントという点で装備品と似ている。《改革派の貨物車》はパズルだ。3マナ域なので4ターン目までは攻撃に参加できない;しかし、攻撃したならばブロックを要求するのに十分強烈な打撃になる。《貨物車》は《骨断ちの矛槍》と違い、今引いたクリーチャーにある種の速攻を与えることができるし、さらに実際の戦闘から守ることもできる。この列車によってアグロデッキは序盤への分配を諦めることなく中盤でも持ちこたえることができる。もう1つの明らかに後押しを受けたカードである《貨物車》はPauperにおいて独特なことをする。

これら2つのアーティファクトはぶっ壊れとは程遠いがどちらもマナカーブに乗っている。さらに、それらはゲームの段階が進んでいってもビートダウンデッキがプレッシャーをかけ続けられるようにしてくれる。永続的なアドバンテージはPauperにおいて貴重であり、《骨断ちの矛槍》と《改革派の貨物車》の組み合わせはビートダウンデッキに終盤でも上手く戦うチャンスをくれる。これらのいずれかがどんなクリーチャーでもなかなかの脅威に変えてくれるので対戦相手が何枚カードを引いたかは問題にならない。

それでは、なぜ白なのか?Pauperにおいてトップのアグロデッキはストンピィであり、このデッキは《巨森の蔦》や《地うねり》のような強化呪文を活用するときに本領を発揮する。一部のバージョンは《骨断ちの矛槍》と《改革派の貨物車》を採用しているが、これら2つは《怨恨》ほど良くはない。赤いデッキは《稲妻》と《炎の稲妻》に手が届く。白はその核である頑丈なクリーチャーの存在もあって、この組み合わせを活用するのに最高の構成だ。


・《コーの空漁師》、《スレイベンの検査官》、《忠実な聖戦士》
《コーの空漁師》はPauperで最高の白いクリーチャーだ。2/3なので《尖塔のゴーレム》を一日中ブロックして、フェアリーを討ち取り、《秘密を掘り下げる者》と相打ちすることができる。2マナというのは破格だが落とし穴がある ―君のパーマネントを手札に戻さなければならない。それが白の残りの部分にとって便利なところだ。《コーの空漁師》は《予言のプリズム》と《胆液の水源》を繰り返し使えるカードドロー源として活用しようとするデッキにおいて中心的な存在だが、白いアグロデッキにおいて君が引ける最高のものは土地かクリーチャーかであり、《コーの空漁師》はその両方を与えてくれる。

これが《スレイベンの検査官》と《忠実な聖戦士》が名を連ねる理由だ。《聖戦士》は白いデッキの常連であり単色であることの恩恵をくれる。パワー2の2マナ域なのでアグロの構築のカーブとしては劣っているがこのフォーマットに大量にいる3マナ域よりも優れている。《聖戦士》の利点は2/1の攻撃的な戦力として生き返る能力だ。これだけではあまり印象的ではないが、《空漁師》が《不浄の聖戦士》を回収してくれて別の2/2の戦力として再利用できる。《骨断ちの矛槍》と組み合わせるとこれは恐ろしく攻撃的な連携になる。

《スレイベンの検査官》は攻撃性能ではなんの利点もない。もちろんこれは《骨断ちの矛槍》を持つことができるが、それはどのクリーチャーだってできる。《検査官》の素晴らしいところは、その能力を《コーの空漁師》と合わせて《手掛かり》を並べて、引換券のかたちでカードを得られることだ。《検査官》はマナの使い道を提供してくれる(このマナはさもなければ使用されなかったものかもしれない)、そしてそれを新しいカードに変換してくれる。なにもしないと息切れしてしまう可能性のあるデッキでは、《手掛かり》トークンはゲームが長引いても遅れをとらないためのチャンスに相当する。攻め立てるのが最善の選択肢である場合には、《手掛かり》は《空漁師》で回収しやすいパーマネントなのでテンポが失われることはない。

この白いカード3枚の組み合わせとアーティファクトのペアはミッドレンジのアグロ戦略の強固な核になる。緑や赤のデッキとは違い、白いアグロはカードの循環を保つことができる。これを念頭に置いて、僕がPauperリーグでプレイしていたデッキがこれだ。
白単アグロ - Pauper| Alex Ullman
クリーチャー(28)
1 《希望の幻霊/Hopeful Eidolon》
4 《心優しきボディガード/Benevolent Bodyguard》
4 《先兵の精鋭/Elite Vanguard》
3 《アイケイシアの投槍兵/Icatian Javelineers》
4 《スレイベンの検査官/Thraben Inspector》
4 《コーの空漁師/Kor Skyfisher》
4 《忠実な聖戦士/Loyal Cathar》
4 《戦隊の鷹》

ソーサリー(3)
3 《太陽の槍/Sunlance》

エンチャント(4)
4 《未達への旅/Journey to Nowhere》

アーティファクト(7)
1 《皮剥ぎの鞘/Flayer Husk》
3 《骨断ちの矛槍/Bonesplitter》
3 《改革派の貨物車/Renegade Freighter》

土地(18)
18 《平地/Plains》

サイドボード(15)
3 《断片化/Fragmentize》
3 《軍旗の旗手/Standard Bearer》
2 《縫合の僧侶/Suture Priest》
2 《古参兵の武具師/Veteran Armorer》
2 《虹色の断片/Prismatic Strands》
1 《神への捧げ物/Divine Offering》
1 《損ない/Unmake》Unmake
1 《忘却の輪/Oblivion Ring》
これらのカードの一部について語ってみよう。1マナ域は攻撃的かつ柔軟だ。《先兵の精鋭》はプレッシャーをかける上では最高の1ターン目の動きだが、個人的な好みでは1ターン目には《アイケイシアの投槍兵》を出したい。《モグの狂信者》の前任である《投槍兵》は《秘密を掘り下げる者》、《フェアリーの悪党》、そして《クウィリーオン・レインジャー》に対する確かな抑止力の役割を果たす。ではなぜこれを3枚しか使っていないのか?《投槍兵》の利便性はターンが進むにつれて失われていく一方で《先兵の精鋭》は常に2点の攻撃をすることができる。いつもなら僕はこのエタナール・マスターズのコモンを脆弱性から敬遠するかもしれないが、これはトップから引いてすぐに《貨物車》に搭乗することができる。

《心優しきボディガード》はこのデッキの縁の下の力持ちで、《改革派の貨物車》を完全無欠の獣にしてくれる。対象を取る除去から列車を守ったりブロッカーをかわしたりできるのは大きい。《骨断ちの矛槍》と組み合わせれば《ボディガード》自身で《貨物車》に搭乗することができ、斧を手渡せば無傷で7点ダメージの攻撃をさせてくれる。フレーバーに反して、しばしば装備品を携えた列車がゲームを終わらせるだろう。

《希望の幻霊》は他のアグロデッキに対する備えだ。このテーロスのコモンは《大霊堂のスカージ》と似た役割を果たしながら他の殴り手を潜在的に強化してもくれる。《皮剥ぎの鞘》は攻撃することもできる装備品の1つだ。この選択肢の中から、未知の相手に対して1ターン目にプレイしたい1マナ域をランク付けするならば;《投槍兵》、《先兵》、《検査官》、《鞘》、《ボディガード》、そして《幻霊》だ。より遅い相手やレースをしなければならない場合には《先兵》が上になる。カードがより重要なマッチアップでは無条件で《検査官》だ、「絶対に必要」な2マナ域を持っていないときは特にね。

2マナ域と言えば、《戦隊の鷹》によってこのデッキはさえずることができるようになる。《鷹》は多大な攻撃力となるだけでなく、装備品を持ってレッドゾーンに突っ込むことに長けている。この《鷹》は潜在的な航空戦力を完全に止めてしまえるので、デルバーにとって悪夢になるという追加ボーナスを持っている。

白アグロにはいくつかの面白くも難しい、優先順位決定の選択がある。通常、アグロにおいてはすぐに効果を発揮しないカードに3ターン目を費やすのは見込みがないかもしれない。《改革派の貨物車》は未来への投資であり、除去が難しいことから他のクリーチャーより先に唱えることが正解なことが多い。《貨物車》は君のクリーチャーに傷を負わせることなく複数のブロッククリーチャーと相打ちすることができるので、大抵は最前線にいるべきだ。

白アグロは圧倒的に有利なマッチアップのあるデッキではない。その代わり、柔軟な枠組みを提供しつつ多くの上位デッキと戦うことができる。白はいくつかのPauper最高のサイドボードの選択肢をもっていて、さらに一般的なサイドボード要員である《水流破》と《紅蓮破》を無視することができる。


・デルバー
このデッキはデルバーに対して若干有利だと考えているが、1ターン目の《投槍兵》が勝率を引き上げてくれる。このマッチアップで目指すのは積極的に相打ちをして《空漁師》と《貨物車》がゲームを終わらせられるようにデルバー側のクリーチャーを使い果たさせることだ。《戦隊の鷹》と《骨断ちの矛槍》が重要カードである一方で、《心優しきボディガード》は重要性が低い。《希望の幻霊》と《改革派の貨物車》を支持して《損ない》と《忘却の輪》を取り入れれば《尖塔のゴーレム》や潜在的な《鋸歯の矢》を退けることができる。もし《矢》が入ってくるなら《断片化》の追加を考える。

・ストンピィ
もう1つの白が若干有利なマッチアップ。《若き狼》に対しては《未達への旅》が考えうる最高の回答ではあるが、《太陽の槍》でどんな脅威でも処理することがる。《コー空漁師》と《忠実な聖戦士》は上手い交換ができるし、ストンピィは航空戦力の対処に難があるので《空漁師》と《鷹》でゲームを決めることができる。ゲーム2ではストンピィはよく《散弾の射手》を入れてくるので僕は《戦隊の鷹》と《貨物車》をサイドアウトするだろう。その場所に《虹色の断片》と《軍旗の旗手》を追加するつもりだ。ストンピィにとって《軍旗の旗手》の処理は困難だが、彼らはしばしば対策として《勇壮な対決》を入れてくる。そうなったら可能な限り《心優しきボディガード》の後に《旗手》を場に出すことだ。

・親和
大きなクリーチャー、《投げ飛ばし》、そして《エイトグ》のせいで白はここでは若干不利だ。またしても、目指すのは積極的に相打ちをしてライフを高く保とうとすることだ。《未達への旅》を《エイトグ》と《歯車襲いの海蛇》に取っておくのは理想だがいつでもできることではない。ゲーム2と3では《断片化》、《損ない》、《神への捧げ物》、そして《虹色の断片》を入れて《投槍兵》、《太陽の槍》、そして《皮剥ぎの鞘》を抜く。《断片化》はアーティファクト・土地と《バネ葉の太鼓》に積極的に使っていくべきで、一方で《神への捧げ物》は《マイアの処罰者》のために取っておくべきだ。

・トロン
確実に困難な戦いだ。すべてのマナ域を出して《海門の神官》のようなカードを盤面からどかしておければ白が勝つことができる。トロンが《ファングレンの匪賊》を場に出してライフを得始めてしまったならばゲームは完全に終わりだ。サイドボード後は《電謀》で盤面を壊滅させられる可能性があるのでさらに困難になるだけだ。《虹色の断片》、《損ない》、《忘却の輪》、そして《古参兵の武具師》を入れるために《投槍兵》と《太陽の槍》を抜く。

・黒単コントロール
意外にも、プレイヤーが《墓所のネズミ》を放棄すれば互角のマッチアップだ。目指すのは早期に盤面を確立し、《忠実な聖戦士》の潜在的な損失を軽減するために《コーの空漁師》を温存することだ。《灰色商人》が4点以上持っていくのならば立ち直るのは難しい。《改革派の貨物車》は彼らにとって処理しづらいのでこれを生き残らせておくことが重要だ。《投槍兵》と《先兵》を犠牲に《損ない》、《忘却の輪》、そして《古参兵の武具師》のスペースを作れば後の盤面に白の勝ち目を残すのに役立つ。

・ボロス・ミッドレンジ/カルドーサ・トークンズ
別の《コーの空漁師》/《スレイベンの検査官》デッキは広いリーチを持ち、《孤独な宣教師》を何度も唱えて難題を突き付けてくるだろう。このデッキがさらに人気になったら僕は白アグロをあきらめるかもしれない。

ありがたいことに、これらは現時点のPauperのマッチアップのほんの一握りでしかない。白アグロはゲームの最初の数ターンを過ぎてもビートダウンする手段をもった堅実な選択肢だ。《コーの空漁師》エンジンと攻撃効率を上げるカードとの組み合わせでは、白はどこにも行き着きはしない ―君の平地から他に何を唱えるのかを見出すことが問題だ。

コメント

池田
2016年12月9日2:16

翻訳ありがたいです。tipsやサイドプラン、機体の使い方など大変参考になります。
ちなみにラストの文ですが、
空漁師と組み合わせて唱えるカードの使い方で、白というカラーが側にいる、つまりプレイヤーの力になってくれる
という意味だと思いました。多分。

nophoto
pip
2016年12月9日13:58

直訳すると
コーの空漁師エンジンと積極的効果を持ったカードとの組み合わせは、白はどうにもならないことを意味している。
平地からマナを出して唱える以外のこと見つけ出す問題がある。

空漁師を使うことは、単にマナ出して唱えるカードだけではなくて、cipや戦場を離れるといったカードのシナジーを考えなくてはいけない。白を使う以上、これからのがれられない、というような意味だと思います。

surucucu
2016年12月9日18:16

>>池田さん
特定のデッキに絞った記事は最近少なかったので、今回の記事は僕自身けっこう楽しく読めましたね。参考にしてもらえると嬉しいです!

>>pipさん
なるほど、その訳だと意味がしっくりきます。
参考にした上で意訳しなおしてみます。


分かんないときは聞いてみるもんですね。みんな優しい。コメントありがとうございます!

nophoto
2016年12月15日17:11

これメッチャ強い

ちょっといじくったリスト使ってるけど4-1、4-1、5-0、4-1とチケ増えまくりです

surucucu
2016年12月17日0:49

それはスゴい!
実際に参考にしてくれた方がいたと思うと訳したかいがありますね

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