No Common Dragons - A Pauper Review of Dragons of Tarkir(http://puremtgo.com/articles/no-common-dragons-pauper-review-dragons-tarkir

By: SpikeBoyM, Alex Ullman
Mar 16 2015 12:00pm





さっきレビューをしたところじゃなかったっけ?ここで運命再編のPauperへの影響を語ったのがつい昨日のことのように感じる。《ティムールの激闘》という非常に重要なカードを見逃してしまったかもしれないけど、《ジェスカイの賢者》と《グルマグのアンコウ》は両方ともその存在感を示してくれた。《マルドゥの斥候》と《ゴブリンの踵裂き》はたまに使われているのを見かけるし、タルキールブロックの真ん中のセットはかなりのものを与えてくれたようだ。

タルキール龍紀伝はPauperに1体のドラゴンも与えてくれそうにない。悲しいね、わかるよ。その代わりにこのセットが与えてくれるのは豊富なツールだ。新しいセットはどれもたくさんの選択肢を与えてくれるけれど、「タルキール龍紀伝」のそれはいかにも使われそうな特徴を備えている。

使われるプールに入るための敷居は高い。メタゲームでの居場所を見付けつつ、印象的なコストを持った能力が必要だ。クリーチャーは《秘密を掘り下げる者》と比較され、呪文は歴史を彩る最も強力なカード達と争わなければならない。しかしながら、使用可能カードのリストが増えるたびに潜在的な相互作用の数も増えるので、新しいセットが出るたびに、今を見つめるのと同様に過去を振り返る必要がある。壮大なタイムトラベル要素のあるブロックにはふさわしそうだ。

「タルキール龍紀伝」は過去のコモンに目を向ける機会を増やして最近のセットを刺激してくれるようだから、このレビューではかなり甘く評価していくつもりだ。おそらくこれは、リミテッド用のセットを後押ししたい願望によるものか、もしかしたら新しい2セット構造のためなのかもしれない。それが強いコモンの増加を意味するうちは僕は気にしないかな。

始めは、極めて可もなく不可もなく見えるが、大きな枠組みで見れば影響を与えるかもしれない2枚のカードだ。《巧みな機動/Artful Maneuver(DTK)》《魂の基点/Center Soul(DTK)》はちょっと重たいインスタントで、反復を持っている、つまり2ターンに跨って2つの対象を取ることができる。リミテッドでは申し分ない一方で、構築での標準コストを少し超えている。それじゃあ何でこいつらを取り上げたのか?簡単に言うと―英雄的だ。《ラゴンナ団の先駆者》、《アクロスの空護衛》そして《天馬の乗り手》はそれ自体ではありきたりだが、+1/+1カウンターと組み合わされば紛れも無く恐ろしいレベルに近づくことができる。ストンピィと同様の原理から(軽い、高パワー、強化呪文でのバックアップ)、これらの呪文は英雄的戦略を活気づかせることができる。《魂の基点》が除去対策との二役をこなせることも踏まえてね。呪文と相性が良いが直接対象に取られなくてもいい《ジェスカイの学徒》と組み合わせて考えるとデッキの核が浮かび上がってくる。

白には緑のデッキと似たような構造で仕事をするカードが何枚もある。ストンピィは《かき集める勇気》と《巨森の蔦》でダメージソースを増やすとともにアグロコントロールとして隙のないプレイをすることができる。白には《かき集める勇気》そのものは欠けているものの、《神々の思し召し》と今や《魂の基点》によってクリーチャーを(もし英雄的なら)育てながら守ることができる。一方で《マナの税収》を使えるという利点もアグロコントロールデッキを推し進める。こう言った構築は、未だに使えるカードが足りないかもしれないが一暴れすることもあるかもしれない。

《まばゆい神盾/Glaring Aegis(DTK)》は印象的には見えないかもしれない、そして本当のところ印象的でない。オーラが比較的マイナーな効果であることを考えても、名目上は戦闘で便利だ。しかしながら、他の多くの使われているオーラと違って《神盾》は戦場に出た時の能力を備えている。これは大したことに見えないかもしれない(そして実際そうかもしれない)、しかしフォーマットは盤面を広げることをやめて少数のクリーチャーを使う流れがある。《ヘリオッドの巡礼者》を使った呪禁デッキにおいて、《まばゆい神盾》は最後のダメージを押し通す手段になる。今のところこれは《天上の鎧》の次だが、単純に武器庫の新しいアイテムになる。

《砂造形の魔道士/Sandcrafter Mage(DTK)》は僕好みのカードだ。僕は継続的な+1/+1効果を、戦闘に勝つ方法としてだけでなくブロックをしたいデッキに対してより有利になる効果として強く信じている。僕は同様の理由から《クァーサルの群れ魔道士》を呪禁オーラで支持したし、《アクラサの従者》を白単ウィニーのとある構築で支持した。《砂造形の魔道士》は潜在的に速攻に値するパワーを持った2/2でもあり、この型に合致する。単独では3/3という《炎の稲妻》が多いフォーマットでは立派なサイズになる。《砂造形の魔道士》がデッキで最高のカードになることは無いだろうが、伝統的な白ウィニーに入り得るカードにはなる。白ウィニーは《コーの空漁師》の利点を活かすようにも作られているからね。

次に僕の目にとまったカードは《オジュタイの学徒/Student of Ojutai(DTK)》だ。皆が知っているように、僕は《フェアリーの大群》コンボが嫌いで、これは単純にもう1つの武器になる。今までの《フェアリーの大群》コンボは《幽霊のゆらめき》を《孤独な宣教師》に使うことで4点ずつライフ回復し、相手の攻撃を鈍らせることができた。《オジュタイの学徒》は、遅いとはいえ、《記憶の壁》と《幽霊のゆらめき》のループを揃えなくても際限なくライフを得られるようにしてくれる。4マナは重いけれど、この《学徒》はブロックが得意だし、速攻デッキの典型的な攻撃戦力に対して生き残ることができる。《オジュタイの学徒》は、間違いなくこのクリーチャーのために除去呪文の温存を考させるカードだ。


《予期/Anticipate(DTK)》はPauper―《衝動》が手に入るフォーマット―に波風を起こすようなカードではないが、このカードをフォーマットにおける何らかの良い兆候として評価する時間が欲しいな。《予期》は上質なカードであり、Wizardsがコモンのパワーレベルを押し上げようとしていることを示している。《アスフォデルの灰色商人》、《宝船の巡航》、《ティムールの激闘》の流れは、非常に強力なことができる単純な効果というものを見せてくれた。Pauperはクレイジーな効果を手に入れたことは無いかもしれないが、基本能力が強くなり続けるならフォーマットはしばらく面白くなるはずだ。

《否定/Contradict(DTK)》のパワーレベルに異論を唱えるのは難しい。相手の呪文を止めながらカードを1枚引くのは相当なことだ―《除外》に聞いてみるといい。問題は、脅威を止めるのに5マナかかるということだ。《否定》が対等に交換できる危険な呪文というのはかなり少ない。《払拭》で簡単に止めることができる呪文に、5マナを注ぎ込むことはとても危険だ。簡単に言えば、《否定》はそれを唱える余裕のあるデッキにおいては信じられないくらい強力な効果であり、そういうデッキは様々なタイプのドロー・ゴーだということだ。これらのデッキはPauperに確かに存在しているので《否定》は使われるはずだが、僕はこのカードを握って1ターン目の《秘密を掘り下げる者》を変身させる人を羨ましいとは思わないよ。

《神出鬼没の呪拳士/Elusive Spellfist(DTK)》はとんでもないカードだ。以前の《ジェスカイの賢者》のように、《呪拳士》は軽い呪文を追加ダメージに変えることを可能にする。《賢者》、《学徒》そして《秘密を掘り下げる者》を使ったデッキを想像するのは難くない。《思案》などで与えるダメージは《ニヴィックスのサイクロプス》より小さいが、本体のマナコストはずっと良いんだ。《神出鬼没の呪拳士》はもともと回避能力を兼ね備えていて、《フェアリーの大群》デッキのサイドボードを射止めることができる。追加の呪文を使わなくとも地上をすり抜けられる能力は、《神出鬼没の呪拳士》にタダで《巧みな回避》を唱えさせるような別のスタイルの《ニヴィックスのサイクロプス》デッキを開拓するかもしれないね。これはシミックデッキにとって最高のカードかもしれない、《怨恨》が《溶岩の撃ち込み》になり《巨大化》が《火炎破》になるからね。かなり良さそうだ。

新しい4マナ域、《グルマグの溺れさせるもの/Gurmag Drowner(DTK)》は重たい《禁忌の錬金術》だ。僕?僕は自分の墓地を肥やしてくれるものは何でも大好きさ。そして《溺れさせるもの》はそれがとても得意だ。濫用も、他の使えなくなったクリーチャーをまともな効果に改良してくれる。陰鬱を達成しながらね(重要かもしれないぞ)。《グルマグの溺れさせるもの》が使われる保証はないが、クリーチャーを生贄に捧げてより良いものへと変える能力は強力だ。

《シディシの信者/Sidisi’s Faithful(DTK)》は使えないカードを改良するもう1つの方法だ。《グルマグのアンコウ》によってバウンスは今までより重要になっている。《払拭》や《否認》が使われることが増えてきていることから、《シディシの信者》は非常に打ち消しづらい《送還》になる。これは1ターン目に場に出て、2ターン目に攻撃して《深き刻の忍者》に繋げることもできる。《大クラゲ》はすでに使われることがあるカードだし、わずか1マナで同じようなカードが使えて別の可能性を持った戦力を出せるとしたら強い流れだ。《シディシの信者》は捉えにくいが、波を起こす力はあるよ。

《微風の写字官/Zephyr Scribe(DTK)》はマナがかかる。《微風の写字官》は追加のマナを要求するだけで《マーフォークの物あさり》と同じ能力を持っている。《微風の写字官》はクリーチャーでない呪文を唱えることで自身をアンタップすることもできる、ということは大量の呪文を唱えて大量のマナを生み出すデッキ、《フェアリーの大群》コンボみたいなデッキは自分のデッキを掘るために《写字官》を使うことができる。果敢を持ったクリーチャー、《撤回のらせん》、《水蓮の花びら》と合わせれば無限に大きいクリーチャーを作ることができる。《微風の写字官》は居場所を見つけるのに大量の動作部品が必要なカードだ。

《解体者の歓び/Butcher’s Glee(DTK)》《毒塗り/Coat with Venom(DTK)》は素晴らしいカードではないが、それぞれ攻撃的な黒デッキではより可能性がある。《毒塗り》はどんなクリーチャーでも相打ちができるようになるし、《解体者の歓び》はクリーチャーを守るためにも強化呪文としても使える、《エレボスの加護》のようだ。上で紹介した2枚の白呪文とそっくりなこれらのカードは、適当なデッキが現れたら使われるかもね。

僕は最近《過酷な命の糧》を積んだトークンデッキを使っている、そして《忌呪の金切り声/Foul-Tongue Shriek(DTK)》はこのアーキタイプに非常に上手くはまり込む。《忌呪の金切り声》は《過酷な命の糧》の持つ柔軟性を失っているが、マナコストなら誰にも負けていない。《金切るときの声》と組み合わされば、これはダメージステップが終わる前に8点分のライフ差をつけることができる。《忌呪の金切り声》はPauperのトークンデッキの可能性をさらに広げてくれるカードだ。

《カルシのサディスト/Qarsi Sadist(DTK)》は普通に使われるのを楽しみにするようなクリーチャーではない。クリーチャーと少量の《生命吸収》との交換は素敵だが、本当にカーブに沿ったものではない。これは序盤にブロックができて、繰り返しになるが死亡誘発の種になるので、少なくとも一考の余地はあると言えるだろう。

僕はPauperでの2/3クリーチャーの大ファンだ。それは平均サイズの2/2を一方的にブロックすることができる。《禿鷹エイヴン/Vulturous Aven(DTK)》は飛行も持っていて、《秘密を掘り下げる者》と《熟考漂い》に対する守りの要になっている。今や4マナというのはかなり重たい―《雪花石の麒麟》には何の需要もない。しかしながら、クリーチャーを《血の署名》へと改良する能力はかなり素晴らしい。黒いデッキは死んだものを利用することに長けていて、《騒がしいネズミ》からの《禿鷹エイヴン》からの《発掘》というのは相当なアドバンテージが稼げる動きだ。他の色へ移ると、《エイヴン》は僕が語ったオルゾフトークン戦略において、《宿命の旅人》を1/1飛行とカード2枚に替える良き高マナ域になる。《禿鷹エイヴン》は多大な影響を及ぼすカードではないが、生け贄を代償に息切れを防ぐことで複数の戦略に居場所を見つけるかもしれない。

呪文のコストを減らす効果は強いことが多い。《鍛えられた狂戦士/Hardened Berserker(DTK)》は呪文を軽くすることが可能なまあまあのカードだ。呪文限定のものが普通だったから、これがクリーチャーも軽くできるというのは興味をそそるね。《ゴブリンの電術師》やほかの《使い魔》系のクリーチャーと組み合わせれば、攻撃後に複数の戦力を展開するのがずっと簡単になる。マナを軽くすることはいつも素晴らしいことだし、《鍛えられた狂戦士》を戦場に出すのに十分な理由かもしれない。

《衝撃の震え/Impact Tremors(DTK)》はトークンデッキかあるいはゴブリンのためのカードのように見えるかもしれない。実はこれは《フェアリーの大群》コンボのもう1つのフィニッシャーだ。これらのデッキは既に信じられないくらい粘り強いが、《衝撃の震え》は他のものよりも相手と関わらずに死を演出する。グリクシスやジェスカイタイプの《フェアリーの大群》デッキにおいて、良く使われる《ケアヴェクの火吹き》よりも止めにくい勝利手段として使われると実は最高に輝けるかもしれない。《虹色の断片》は1ターンの間働くかもしれないが、《解呪》を取っていなければ《衝撃の震え》は《記憶の壁》/《幽霊のゆらめき》/《フェアリーの大群》エンジンによってゲームを終わらせることができる。

速攻はPauperにおいて正当に評価されていない能力だ。大抵の場合、それは相手本体へのタダの《ショック》として働く。この理由から、僕は《コラガンの嵐唱者/Kolaghan Stormsinger(DTK)》は使われ得ると信じている。赤1マナの1/1では使われることはないだろう。3赤での2/2速攻で他のクリーチャーに速攻を与えるなら、これは面白そうだ、特にそれが分割払いできるとなればね。攻撃的な赤いデッキは、最近ゴブリンから離れつつある、そしてもう少し大きなサイズを欲しがっているかもしれない。そうならないかもしれないが、それでもなお《嵐唱者》は僕を惹きつけるね。

《絶叫郷の喧嘩屋/Screamreach Brawler(DTK)》とやや劣る《無謀なインプ/Reckless Imp(DTK)》はその疾駆コストゆえに興味深い選択肢だ。この2種類のクリーチャーはフォーマットの他のクリーチャーと有利に戦闘できるから、速攻でレッドゾーンへと攻め込む能力は魅力的だ。パワー2の飛行として《無謀なインプ》は《ショック》に迫るし、《絶叫郷の喧嘩屋》はタフネス3のおかげで序盤に相打ちするのが難しい。

《双雷弾/Twin Bolt(DTK)》。加える言葉が思いつかない。《弧状の稲妻》は時々使われて、大量にアドバンテージを獲ったりする。《双雷弾》はほとんどの場合インスタントスピードでの1対2交換になるだろう。両方の状態の《秘密を掘り下げる者》を処理できることや、《呪文づまりのスプライト》と《フェアリーの大群》を撃てることは大きな利点だ。僕はスポイラー以前に友達とPauperについて話していて、彼に僕がどんなカードを見たいかと訊かれたんだ。僕は《二股の稲妻》と答えた。《双雷弾》は《二股の稲妻》ではないが、凄くよく似ている。

というわけで緑にやって来た。他の色では多くのカードを取り上げたが、悲しいことに緑で評価できるのは《鱗の召使い/Servant of the Scale(DTK)》だけだ。偽物の「接合」を持っているので、この《召使い》は《大地力》や《吠え群れの飢え》に偏ったストンピィデッキに居場所を見つけることができるかもしれない。《スカルガンの穴潜み》はこれらのデッキにおける《召使い》の最高の相方になる。新緑の軍隊への新加入は、序盤に頻繁にクリーチャーが死んでも気にしないようなデッキの増強を助けるかもしれない。

そういうわけで―僕の「タルキール龍紀伝」で使われそうなカードのレビューだ。いつもより長かったし、いくつか明らかに傑出したものがあるね。それどころか、既存のアーキタイプの入ってそれを強化するようなカードが1ダースを大幅に上回っている。これはすぐに禁止改訂によって全て変わってしまうかもしれないが、その時はまた考えれば良い。その時まで、

Keep slingin’ commons-

-Alex


コメント

nophoto
a
2015年3月22日20:25

いつもお疲れ様です。
すごく楽しく読ませてもらっています!
それを伝えたかっただけなんで、返信なしで大丈夫です!ホントありがたい

surucucu
2015年4月1日1:57

励みになるコメントありがとうございます!これからも頑張ります

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