My Approach to Pauper(http://puremtgo.com/articles/my-approach-pauper)
By: SpikeBoyM, Alex Ullman
Sep 08 2014
2015年の4月、変わりが無ければ、僕はPauperを始めてから10年目を迎えるだろう。僕がPauper Deck Challengeの3回目の16週シーズンを開始したことを考えると、今こそがPauperの始め時ということだ。この期間を通して僕は、最も一般的/commonなフォーマットにおけるかなりの数の意見をまとめている。僕はこの議題で(おそらく)他の誰より多くの言葉を綴ってきたが、このフォーマットに対して自分流のアプローチをするのが何故なのか、そしてその策略の正確な性質について議論したことはなかった。
僕は今日その改善を試みようと思う。僕が自分の思いのあらゆるニュアンスを伝えるのが苦手だというだけでもこれは難題だ、けど行ってみよう。
メタゲームを探る
もし君が今までに僕のフェイスブックページ(https://www.facebook.com/nerdtothecore)を訪れたことがあるなら、最近のPauperメタゲームを追った投稿を1つ(か2つかもっと)見つける可能性が高い。全てのイベントを載せるために、現在1年以上の間アーキタイプとその成績を追い続けている。僕は2013年の10月からスプレッドシートにデータを採り続けていて、どのデッキの調子が良いかを正確に見るために、あらゆる面白いことをやってきた。僕は職業柄英語が専門なんだけれど、フォーマットを良く見るのに役立つのはこの数学だ。
この試みは、《雲上の座》と《時間の亀裂》の影響を理解する手段として始まった。ストームと感染の禁止をきっかけにこれらのカードがフォーマットを傷つけていると感じたんだ。僕は可能な限りのデイリーイベントを集計し、その結果を投稿し始めた。これらのカードが禁止になってから一度も間を空けたことはない。僕は非デルバーデッキの傾向を見始めた(デルバーは僕が追跡した全期間で、トップかそれに近いに留まっていた)、そして最終的にはメタゲームの循環を見るつもりだ。
デルバーは常に存在していたし、《アスフォデルの灰色商人》の登場以降の黒単コンもそうだった。エスパー基盤のコンボが少ないサンプルで安定して最高の成果を残している一方で、白ウィニーとストンピィも常に存在していた。親和は優勢になっては消えてしまう、今までにないデッキの極みに達しなければトロンも似たような饗宴と飢餓の循環を経るだろう。イゼットブリッツは不安定さを搭載しながらもむしろ安定した結果を残している。
手元のこの情報からメタゲームの方向を予測することで、自由な枠に入れる正しいカードを見つけることが出来る。Pauperではこれは大きなアドバンテージになる。白ウィニーが《コーの奉納者》をメインに入れるようになっているのを知ることで、《未達への旅》のような除去の価値が下がるんだ。
これが本当に意味するところは、フォーマットとしてのPauperを尊重するということだ。Pauperをどんなデッキも許される場所と捉える人が居る一方で、お構いなしに大量のコモンを使うだけの人もいる。過去にはフォーマットを個人的な金の農場と見なすものがいた。それは、これらのどれでもない。むしろPauperはモダンとレガシーのようなエターナルフォーマットなんだ。確立されたデッキが存在し、時々ある戦略が隆盛する。メタゲームは循環していき停滞はしない。フォーマットの動的な性質によって、ニッチなデッキは1週間は大成功できるかもしれないが、次の週は完全にいなくなる。
僕が集めるデータは限られていて、少なくとも1勝を挙げたデッキの掲載結果しか反映していない。しかしながらこれが手に入る最高の情報であり、成功したアーキタイプと戦略を反映している。何か月にも及ぶデータは、ちょっとした逸話よりもずっと優れている。
そして正直なところ、僕は流行を観察するのが大好きだ。数週間前にデイリーイベントが復活してからいくつかの大きな変化があった。最も注目すべきは《秘密を掘り下げる者》主体のアグロ-テンポデッキがその王位から退いたことだ。黒単コンがその位置についたが、数カ月間のデルバーのような難攻不落の一枚岩、というわけではない。メタゲームが動的であり続け、やがてこの観察を素晴らしく意味のあるものにしてくれることを望むね。こういう情報を見守るのが僕のPauperへのアプローチの1つだ。
Pauperの柱
僕の意見では、Pauperで使えるカードには単純明快で古く、他の選択肢より優れたものがある。これらのカードは攻撃のプランの軸になるくらいに強力だ。このモデルは完全ではないが、どれだけ変わったデッキが使われているかを確かめるのに役立つ。そしてこれらのカードを生かす方法だけでなく、それらの弱点をも教えてくれる。それじゃあ各色を巡ってみようか。
白
奇妙に見えるかもしれないが、白は今のところ《コーの空漁師》を中心に構築されている。ゼンディカーのオールスターはPauperで多くの役割をこなす。まず、回避能力持ちの殴り手でありながら、闊歩する2/2達をブロックするのに適したサイズを持っている。さらに重要なのが、戦場に出た時の能力の再利用を可能にしてくれることだ。Pauperでは最高のクリーチャーは何らかのおまけを伴う傾向があるから、これがとても大きいんだ。《空漁師》とシナジーを奏でるカードが《忠実な聖戦士》しかいないはずの白ウィニーが、最高の《コーの空漁師》デッキであるというのは奇妙に見えるかもしれない。これは、どうやら《コーの空漁師》単体のカードとしての強さを物語っている。《コーの空漁師》デッキは試合のあらゆるタイミングで自分のカードから利益を得ようともして、それを引くのが序盤でも後半でも変わらないようにしている。
《コーの空漁師》デッキは除去によって妨害される傾向にある。その強さはある効果を再利用することから来ているから、この能力の相方となるパーマネントがもはや存在しないのであれば、うん、そりゃあ《空漁師》はただの飛行クリーチャーになってしまうね。
《侵入する生物種》が似たように定着したデッキを背負うことが出来るのかを見てみるのは面白いだろうね。似ているとは言え、Magic2015のコモンはより大きいから、相方をかなり強くしてくれない限りはこれを軸に構築する価値は無いね。《侵入する生物種》が単純に相応なコストなのにも関わらず、《コーの空漁師》のコストは最大の可能性を秘めている。
青
最高の青のカードについては多くの候補が存在する。《秘密を掘り下げる者》は錯覚だよ―後半の脅威を抑制する要素のおかげで成功しているだけだ。《呪文づまりのスプライト》はましな選択だが、最高に機能するためには他に多くのカードを必要としすぎる(《コーの空漁師》と同じようにね)。《尖塔のゴーレム》は次の論理的な選択肢だけれど、その強さは、実際の柱と一緒に上手く機能する能力によるものなんだ。その本当の柱が《対抗呪文》だ。青いデッキは反動的であることを軸に組まれていて、あらゆるものへの回答になる《対抗呪文》はこのための最高のカードなんだ。以上。
《対抗呪文》は青マナに依存させるようにデッキを歪ませる。使い手に常に青青を立てることが出来るように求めもする。これが《秘密を掘り下げる者》、《呪文づまりのスプライト》、そして《尖塔のゴーレム》を強力なパーツに変える―それらによって《対抗呪文》は最適に動作できるんだ。去年からあるイゼットコントロールも同様の理屈で動いている、ただ赤マナも残したがるけどね。
この反動への依存からアドバンテージを得るのが《対抗呪文》デッキとの最高の戦い方だ。早期に脅威を展開したり、パーミッションの壁を押し破ることで、《対抗呪文》ではないインスタントを軸としたデッキが生き残ることが出来る。唯一の主な脅威に対処することで、青使いの全てが無かったことになってしまうのは良くあることだ。他の方法は、君も自分のカウンターを積んで「強力な」脅威と組み合わせることだ。この格言は何故デルバーがこれほど人気なのかを解らせてくれるね―デルバーはデルバーと戦えるからさ。
黒
皆は僕が《堕落》とか《アスフォデルの灰色商人》って言うのを期待してるんだろう。そいつらは違う。黒で軸にすべき最高のカードは《騒がしいネズミ》だ。《騒がしいネズミ》は、一たび場に出れば、対戦相手を後退させる。信心を稼ぎ、《アスフォデルの灰色商人》によってゲームを決める助けになるのはただ素晴らしい。ゲーム中に《騒がしいネズミ》が場に出る回数を増やしてくれることから、カードの方の《発掘》は黒いデッキのほとんど何処にでもいる。また、《騒がしいネズミ》はクリーチャーであるという利点からフォーマットの多くのカード(《コーの空漁師》や《大牙の衆の忍び》)と上手く働き、足掛かりとしての地位を保証している。
《騒がしいネズミ》を無力化するには手札1枚の手痛い損失が気にならないくらい十分にカードを引くことだ。カードアドバンテージを獲ることで、何にしろ、《騒がしいネズミ》の連鎖を緩和することが出来る。そいつは一旦場に出てしまうと、死なない限りは実際何もしてくれないんだ。この点で、白の除去やその他の追放効果は特に強くなっている。
赤
それは《稲妻》だ。《稲妻》は、それを使っていないデッキを《稲妻》デッキにしてしまえるくらいに強い(親和のことだよ)。《稲妻》はゲームを終わらせたり、ブロッカーをどけたりと多くの働きをする。《稲妻》によって彩られたデッキは、ゴブリンとイゼットブリッツのようにビートダウンしたり、バーンのように振り切れようとする傾向がある
《稲妻》デッキはそう簡単に対策できない。《稲妻》デッキの主要なクリーチャー達には安価な除去が必須で、それとは別にライフを高く保つ手段が必要になる。本当のバーンデッキと戦うにはライフ回復専用の枠が必要になってしまうが、それはビートダウン相手にはほとんど役に立つことがない。
単純な候補ばかりのリストの中でも最も単純なこのカードには、ある種の美しさがある。
緑
今のところその柱が外に追いやられてしまっているという点で、緑は白と似ている。《怨恨》はビートダウンデッキを後押しするが、ある特定の状況を要求する。感染が刃引きされた後にその座を退いたことで、緑のクリーチャーデッキはストンピィと呪禁に限られている。ストンピィは素晴らしく機能する攻撃的デッキの1つと言えるから、これは奇妙なことだ。問題となっているのは、現時点で多数の黒単コントロールがいることかもしれない。そのデッキは準備不足のストンピィの使い手を叩きのめすことに信じられないくらい長けているからね。
知っての通り《怨恨》デッキはクリーチャーを場に残す必要があり、除去、特に複数のクリーチャーを落とせるものは場を空にしておくのに役立つ。《炎の稲妻》や《チェイナーの布告》は素晴らしい回答だが《見栄え損ない》のようなカードは致命打になり得る。《怨恨》の強さの一部はその蘇る能力にあり、それが無ければただの悪くないカードでしかないんだ。
柱の立場に迫るカードは他にもあるが―エスパーコンボ、ウルザトロンの中核―これらの5枚は僕にとってデッキを構築する理由になる。腰を据えてフォーマットに臨むとき、僕は(なんであろうと)どのカードを自分が使うかだけでなく、そのカードと対面した時どうやってやっつけるかを自分に問いかけなければならない。
パワー
僕は何か新しいものを生み出すところまでは来ていない。そうする時には、必ず何らかの理由をもっておきたいんだ。もし柱から外れるんだとしたら、何らかの強力なことのためにそうしたい。《東屋のエルフ》と《旅するサテュロス》を《繁茂》や《楽園の拡散》と一緒に使って脅威を叩きつけるかい?《アスフォデルの灰色商人》と《熟考漂い》を再利用するために《拷問生活》を軸にして力強くデッキを構築するかい?バカバカしいくらい強力だ。抽象的に強力で、今のところ使われていないカードは沢山ある。手に入るメタゲームのデータと連動してそれらを見付け出し、それらが柱を脅かしうるのかを確かめる―それが僕のアイディアの練り方だ。
さて、これが僕のPauperにおける考え方だ。それは他のフォーマットと変わりない。フォーマットにはフォーマットの最高のカードがあり強いデッキがある。それだけでなく、新しいデッキが浮かび上がり、現状に対抗するだけの相当な量の手つかずの領域がある。これらは僕の取り組み方だ。君のはどうだい?
By: SpikeBoyM, Alex Ullman
Sep 08 2014
2015年の4月、変わりが無ければ、僕はPauperを始めてから10年目を迎えるだろう。僕がPauper Deck Challengeの3回目の16週シーズンを開始したことを考えると、今こそがPauperの始め時ということだ。この期間を通して僕は、最も一般的/commonなフォーマットにおけるかなりの数の意見をまとめている。僕はこの議題で(おそらく)他の誰より多くの言葉を綴ってきたが、このフォーマットに対して自分流のアプローチをするのが何故なのか、そしてその策略の正確な性質について議論したことはなかった。
僕は今日その改善を試みようと思う。僕が自分の思いのあらゆるニュアンスを伝えるのが苦手だというだけでもこれは難題だ、けど行ってみよう。
メタゲームを探る
もし君が今までに僕のフェイスブックページ(https://www.facebook.com/nerdtothecore)を訪れたことがあるなら、最近のPauperメタゲームを追った投稿を1つ(か2つかもっと)見つける可能性が高い。全てのイベントを載せるために、現在1年以上の間アーキタイプとその成績を追い続けている。僕は2013年の10月からスプレッドシートにデータを採り続けていて、どのデッキの調子が良いかを正確に見るために、あらゆる面白いことをやってきた。僕は職業柄英語が専門なんだけれど、フォーマットを良く見るのに役立つのはこの数学だ。
この試みは、《雲上の座》と《時間の亀裂》の影響を理解する手段として始まった。ストームと感染の禁止をきっかけにこれらのカードがフォーマットを傷つけていると感じたんだ。僕は可能な限りのデイリーイベントを集計し、その結果を投稿し始めた。これらのカードが禁止になってから一度も間を空けたことはない。僕は非デルバーデッキの傾向を見始めた(デルバーは僕が追跡した全期間で、トップかそれに近いに留まっていた)、そして最終的にはメタゲームの循環を見るつもりだ。
デルバーは常に存在していたし、《アスフォデルの灰色商人》の登場以降の黒単コンもそうだった。エスパー基盤のコンボが少ないサンプルで安定して最高の成果を残している一方で、白ウィニーとストンピィも常に存在していた。親和は優勢になっては消えてしまう、今までにないデッキの極みに達しなければトロンも似たような饗宴と飢餓の循環を経るだろう。イゼットブリッツは不安定さを搭載しながらもむしろ安定した結果を残している。
手元のこの情報からメタゲームの方向を予測することで、自由な枠に入れる正しいカードを見つけることが出来る。Pauperではこれは大きなアドバンテージになる。白ウィニーが《コーの奉納者》をメインに入れるようになっているのを知ることで、《未達への旅》のような除去の価値が下がるんだ。
これが本当に意味するところは、フォーマットとしてのPauperを尊重するということだ。Pauperをどんなデッキも許される場所と捉える人が居る一方で、お構いなしに大量のコモンを使うだけの人もいる。過去にはフォーマットを個人的な金の農場と見なすものがいた。それは、これらのどれでもない。むしろPauperはモダンとレガシーのようなエターナルフォーマットなんだ。確立されたデッキが存在し、時々ある戦略が隆盛する。メタゲームは循環していき停滞はしない。フォーマットの動的な性質によって、ニッチなデッキは1週間は大成功できるかもしれないが、次の週は完全にいなくなる。
僕が集めるデータは限られていて、少なくとも1勝を挙げたデッキの掲載結果しか反映していない。しかしながらこれが手に入る最高の情報であり、成功したアーキタイプと戦略を反映している。何か月にも及ぶデータは、ちょっとした逸話よりもずっと優れている。
そして正直なところ、僕は流行を観察するのが大好きだ。数週間前にデイリーイベントが復活してからいくつかの大きな変化があった。最も注目すべきは《秘密を掘り下げる者》主体のアグロ-テンポデッキがその王位から退いたことだ。黒単コンがその位置についたが、数カ月間のデルバーのような難攻不落の一枚岩、というわけではない。メタゲームが動的であり続け、やがてこの観察を素晴らしく意味のあるものにしてくれることを望むね。こういう情報を見守るのが僕のPauperへのアプローチの1つだ。
Pauperの柱
僕の意見では、Pauperで使えるカードには単純明快で古く、他の選択肢より優れたものがある。これらのカードは攻撃のプランの軸になるくらいに強力だ。このモデルは完全ではないが、どれだけ変わったデッキが使われているかを確かめるのに役立つ。そしてこれらのカードを生かす方法だけでなく、それらの弱点をも教えてくれる。それじゃあ各色を巡ってみようか。
白
奇妙に見えるかもしれないが、白は今のところ《コーの空漁師》を中心に構築されている。ゼンディカーのオールスターはPauperで多くの役割をこなす。まず、回避能力持ちの殴り手でありながら、闊歩する2/2達をブロックするのに適したサイズを持っている。さらに重要なのが、戦場に出た時の能力の再利用を可能にしてくれることだ。Pauperでは最高のクリーチャーは何らかのおまけを伴う傾向があるから、これがとても大きいんだ。《空漁師》とシナジーを奏でるカードが《忠実な聖戦士》しかいないはずの白ウィニーが、最高の《コーの空漁師》デッキであるというのは奇妙に見えるかもしれない。これは、どうやら《コーの空漁師》単体のカードとしての強さを物語っている。《コーの空漁師》デッキは試合のあらゆるタイミングで自分のカードから利益を得ようともして、それを引くのが序盤でも後半でも変わらないようにしている。
《コーの空漁師》デッキは除去によって妨害される傾向にある。その強さはある効果を再利用することから来ているから、この能力の相方となるパーマネントがもはや存在しないのであれば、うん、そりゃあ《空漁師》はただの飛行クリーチャーになってしまうね。
《侵入する生物種》が似たように定着したデッキを背負うことが出来るのかを見てみるのは面白いだろうね。似ているとは言え、Magic2015のコモンはより大きいから、相方をかなり強くしてくれない限りはこれを軸に構築する価値は無いね。《侵入する生物種》が単純に相応なコストなのにも関わらず、《コーの空漁師》のコストは最大の可能性を秘めている。
青
最高の青のカードについては多くの候補が存在する。《秘密を掘り下げる者》は錯覚だよ―後半の脅威を抑制する要素のおかげで成功しているだけだ。《呪文づまりのスプライト》はましな選択だが、最高に機能するためには他に多くのカードを必要としすぎる(《コーの空漁師》と同じようにね)。《尖塔のゴーレム》は次の論理的な選択肢だけれど、その強さは、実際の柱と一緒に上手く機能する能力によるものなんだ。その本当の柱が《対抗呪文》だ。青いデッキは反動的であることを軸に組まれていて、あらゆるものへの回答になる《対抗呪文》はこのための最高のカードなんだ。以上。
《対抗呪文》は青マナに依存させるようにデッキを歪ませる。使い手に常に青青を立てることが出来るように求めもする。これが《秘密を掘り下げる者》、《呪文づまりのスプライト》、そして《尖塔のゴーレム》を強力なパーツに変える―それらによって《対抗呪文》は最適に動作できるんだ。去年からあるイゼットコントロールも同様の理屈で動いている、ただ赤マナも残したがるけどね。
この反動への依存からアドバンテージを得るのが《対抗呪文》デッキとの最高の戦い方だ。早期に脅威を展開したり、パーミッションの壁を押し破ることで、《対抗呪文》ではないインスタントを軸としたデッキが生き残ることが出来る。唯一の主な脅威に対処することで、青使いの全てが無かったことになってしまうのは良くあることだ。他の方法は、君も自分のカウンターを積んで「強力な」脅威と組み合わせることだ。この格言は何故デルバーがこれほど人気なのかを解らせてくれるね―デルバーはデルバーと戦えるからさ。
黒
皆は僕が《堕落》とか《アスフォデルの灰色商人》って言うのを期待してるんだろう。そいつらは違う。黒で軸にすべき最高のカードは《騒がしいネズミ》だ。《騒がしいネズミ》は、一たび場に出れば、対戦相手を後退させる。信心を稼ぎ、《アスフォデルの灰色商人》によってゲームを決める助けになるのはただ素晴らしい。ゲーム中に《騒がしいネズミ》が場に出る回数を増やしてくれることから、カードの方の《発掘》は黒いデッキのほとんど何処にでもいる。また、《騒がしいネズミ》はクリーチャーであるという利点からフォーマットの多くのカード(《コーの空漁師》や《大牙の衆の忍び》)と上手く働き、足掛かりとしての地位を保証している。
《騒がしいネズミ》を無力化するには手札1枚の手痛い損失が気にならないくらい十分にカードを引くことだ。カードアドバンテージを獲ることで、何にしろ、《騒がしいネズミ》の連鎖を緩和することが出来る。そいつは一旦場に出てしまうと、死なない限りは実際何もしてくれないんだ。この点で、白の除去やその他の追放効果は特に強くなっている。
赤
それは《稲妻》だ。《稲妻》は、それを使っていないデッキを《稲妻》デッキにしてしまえるくらいに強い(親和のことだよ)。《稲妻》はゲームを終わらせたり、ブロッカーをどけたりと多くの働きをする。《稲妻》によって彩られたデッキは、ゴブリンとイゼットブリッツのようにビートダウンしたり、バーンのように振り切れようとする傾向がある
《稲妻》デッキはそう簡単に対策できない。《稲妻》デッキの主要なクリーチャー達には安価な除去が必須で、それとは別にライフを高く保つ手段が必要になる。本当のバーンデッキと戦うにはライフ回復専用の枠が必要になってしまうが、それはビートダウン相手にはほとんど役に立つことがない。
単純な候補ばかりのリストの中でも最も単純なこのカードには、ある種の美しさがある。
緑
今のところその柱が外に追いやられてしまっているという点で、緑は白と似ている。《怨恨》はビートダウンデッキを後押しするが、ある特定の状況を要求する。感染が刃引きされた後にその座を退いたことで、緑のクリーチャーデッキはストンピィと呪禁に限られている。ストンピィは素晴らしく機能する攻撃的デッキの1つと言えるから、これは奇妙なことだ。問題となっているのは、現時点で多数の黒単コントロールがいることかもしれない。そのデッキは準備不足のストンピィの使い手を叩きのめすことに信じられないくらい長けているからね。
知っての通り《怨恨》デッキはクリーチャーを場に残す必要があり、除去、特に複数のクリーチャーを落とせるものは場を空にしておくのに役立つ。《炎の稲妻》や《チェイナーの布告》は素晴らしい回答だが《見栄え損ない》のようなカードは致命打になり得る。《怨恨》の強さの一部はその蘇る能力にあり、それが無ければただの悪くないカードでしかないんだ。
柱の立場に迫るカードは他にもあるが―エスパーコンボ、ウルザトロンの中核―これらの5枚は僕にとってデッキを構築する理由になる。腰を据えてフォーマットに臨むとき、僕は(なんであろうと)どのカードを自分が使うかだけでなく、そのカードと対面した時どうやってやっつけるかを自分に問いかけなければならない。
パワー
僕は何か新しいものを生み出すところまでは来ていない。そうする時には、必ず何らかの理由をもっておきたいんだ。もし柱から外れるんだとしたら、何らかの強力なことのためにそうしたい。《東屋のエルフ》と《旅するサテュロス》を《繁茂》や《楽園の拡散》と一緒に使って脅威を叩きつけるかい?《アスフォデルの灰色商人》と《熟考漂い》を再利用するために《拷問生活》を軸にして力強くデッキを構築するかい?バカバカしいくらい強力だ。抽象的に強力で、今のところ使われていないカードは沢山ある。手に入るメタゲームのデータと連動してそれらを見付け出し、それらが柱を脅かしうるのかを確かめる―それが僕のアイディアの練り方だ。
さて、これが僕のPauperにおける考え方だ。それは他のフォーマットと変わりない。フォーマットにはフォーマットの最高のカードがあり強いデッキがある。それだけでなく、新しいデッキが浮かび上がり、現状に対抗するだけの相当な量の手つかずの領域がある。これらは僕の取り組み方だ。君のはどうだい?
コメント
シナジーは《アイケイシアの投槍兵》と《未達への旅》にもありますな
むしろ《アイケイシアの投槍兵》再利用が強い動き
そういやそうでした!やられると嫌な動きですね
そこら辺が白単の強さを支えてますねえ