引っ越しによるお休みから帰ってきたAlexさん。
1回負ければ即終了の8人構築での戦略としてコンボデッキを提案。
お馴染みのコンボから、話題のPauperスパイも取り上げています。
拙訳ですがよろしければどうぞ
=============================================================================
Combo Breaker(http://www.starcitygames.com/article/27464_Combo-Breaker.html)
ALEX ULLMAN
12/05/13
立ち上がり、腕を伸ばし、指のストレッチと柔軟をして、腰を下ろそう。
帰って来たぜ!「ああちくしょう、僕は引っ越し中でインターネットが使えない間に沢山の記事が待ってやがるんだ」という理由の小休止の後、僕はあらゆるコモンについて語るために戻ってきた。
僕はMagicOnlineにデイリーイベントが戻ってくることと共に、まだカレンダー1行分シングルエリミネーションの8人構築キューが残っていることにワクワクしている。これらのトーナメントはスイス4ラウンドのデイリーイベントとは異なったプレイスタイルに見返りを与える。デイリーでは、一敗の重要性は遥かに低い、依然として賞品を得られる可能性があるからね。シングルエリミネーションの領域ではそうはいかない。デイリーイベントは広く様々なマッチアップを戦えるコンスタントなデッキに報いるのに対し、8人構築キューは徹底して対戦相手を無視して勝利に向かって強引に進むデッキに報いる。(微々たるものかもしれないが)公開されている結果による最近の傾向はコンボデッキの普及率の上昇を示している。
これは理に適っている―Pauperのコンボデッキは対戦相手の行動する時間の大半に頓着しないんだ。彼らは単純に機械を組み立てそして勝とうとする。モダンと違って、Pauperには《思案/Ponder(M12)》や《定業/Preordain(M11)》のようにデッキの安定性を高めるアクセス手段がある。勝利手段としてのストームはフォーマットの外へ削り取られてしまったとは言え(誰かが《鋼の霊体/Astral Steel(SCG)》の百烈張り手のデッキで勝つまではね)、アーキタイプは決して死んではいない。それじゃあトップから始めよう、準備はいいかい?
《時間の亀裂/Temporal Fissure(SCG)》コンボデッキの継承者、このけだものは多くの名で呼ばれている:フィッシャーレスフィッシャー、ファミリアコンボは別名として知られているね。君が小声で静かになんと呪いの言葉を囁くかに関わらず、これと対戦するときは、これはおそらくPauperでも最高のコンボデッキだろう。
Esper Sageは《フェアリーの大群/Cloud of Faeries(ULG)》、《アゾリウスの大法官庁/Azorius Chancery(DIS)》や《ディミーアの水路/Dimir Aqueduct(RAV)》、《陽景学院の使い魔/Sunscape Familiar(PLS)》か《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar(PLS)》2枚、《記憶の壁/Mnemonic Wall(ROE)》、《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker(AVR)》、そして《賢者街の住人/Sage’s Row Denizen(GTC)》によるルーブ・ゴールドベルグ装置[訳注:ピタゴラ装置みたいなもの]の集結によって勝利する。使い魔が出ている状態では、《フェアリーの大群/Cloud of Faeries(ULG)》のコストはたったの青1マナだけで、7マナを生み出すことが出来る(両方の土地をタップして、1マナ支払い、そしてまたタップする)、突き詰めて考えれば1枚のカードにしては馬鹿げた量のマナだ。
このマナは《記憶の壁/Mnemonic Wall(ROE)》と《熟考漂い/Mulldrifter(LRW)》を《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker(AVR)》を通してカードを引くために使われるか、《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker(AVR)》、《フェアリーの大群/Cloud of Faeries(ULG)》、そして《記憶の壁/Mnemonic Wall(ROE)》で更なるマナを生み出すために使われる。一たび最後の歯車が嵌められてしまえば、それは単純に1枚の《賢者街の住人/Sage’s Row Denizen(GTC)》を探し当てて4枚ずつライブラリーを削り始めるまでの時間の勝負になる。このデッキでライブラリーをゼロにするまでにそんなに時間は掛からないし、《強迫的な研究/Compulsive Research(RAV)》で次のドロースッテプを待たずに勝つことさえ出来る。
悪くないことに、このデッキは当たり前のように4ターン目に炸裂し得るし、殆ど問題なく5ターン目にゲームに勝利することが出来る。その多くの部品は素晴らしきブロッカーでもある―《陽景学院の使い魔/Sunscape Familiar(PLS)》と《海門の神官/Sea Gate Oracle(ROE)》―そして全ての歯車が揃うまでビートダウンデッキを止まらせることが出来る。もしそれが足りなかった場合、このデッキは《孤独な宣教師/Lone Missionary(ROE)》を持ってきて《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker(AVR)》でゆらゆらさせてとても太刀打ち出来ないレベルまでライフを稼ぐことが出来る。このデッキはビートダウンして《熟考漂い/Mulldrifter(LRW)》で空から勝利する能力も持っている。コンボの第一段階によるマナの全ては不公平なまでの事をやってのけるトビウオを唱えるのに調度良い。
Esper Sageは回復力に富む。勝利のために2つの手段を持っているだけでなく、必要とあらばコンボを再始動することも出来るんだ。これはすなわち、通常の「僕の勝ち」となるターンに全ての動きをしてしまうことが出来て、それで勝てなくとも、依然として行動して次のターンに勝つのに十分良い状況でいられるということだ。Pauperではコンボと戦うためのカードが沢山使えることから、これは理解できないことだ。このコンボと戦うための最良の方法は《ボジューカの沼/Bojuka Bog(WWK)》、《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb(SOM)》、そして《大祖始の遺産/Relic of Progenitus(ALA)》で墓地を攻めて《記憶の壁/Mnemonic Wall(ROE)》の能力がスタック上にあるときに《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker(AVR)》を取り除いてしまうことだ。これはEsper Sageが第2の《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker(AVR)》を見つけるまでは当然、大いに結構で素晴らしい。
今のところ、このデッキにはいくつか重大な欠点がある。第一に、これは信じられないくらいクリックが激しいんだ。僕はこのデッキを回したことは無いが、トーナメントで数回こいつに叩きのめされたことがある。僕はいつも僕のヴァーチャルなカードをすくわせてしまう代わりに投了してしまうんだ。このコンボは相当の時間を要するし、デッキを回す練習をしていないと時間で負けてしまう人もいるだろう。
最初の数ターンは信じられないくらい攻撃されやすい時間だ。《進化する未開地/Evolving Wilds(M13)》と《アゾリウスの大法官庁/Azorius Chancery(DIS)》を使って、Esper Sageはしばしばそれが動き出すまで完全にタップアウトしてターンを終えるんだ。プレッシャーをかけながら《アゾリウスの大法官庁/Azorius Chancery(DIS)》(もしくは《ディミーアの水路/Dimir Aqueduct(RAV)》)をやっつけられればコンボプレイヤーを大いに叩きのめすことが出来る。これは序盤の優位の構築に失敗した時にはEsper Sageが巻き返して勝てるので、攻撃できるような欠点ではないかもしれないが、このデッキは部品を揃えるためには数ターンを要するということは依然として留意すべきだ。
Esper Sageは勝つためにクリーチャーに依存したデッキでもある。黒単コントロールは人気があり、《記憶の壁/Mnemonic Wall(ROE)》や《賢者街の住人/Sage’s Row Denizen(GTC)》を永久に除去してしまうことが出来る。適切なタイミングでの《破滅の刃/Doom Blade(M12)》(そして《断絶/Snap(ULG)》を弾くこと)によって、黒単コンはEsper Sageを恐ろしい崖っぷちに追い詰める事が出来る。
それはそれとして、最後の週の為に8人構築を極めようというのなら、Esper Sageコンボよりも価値のある選択肢が存在する。このデッキは回復力があり、フォーマットでも《フェアリーの大群/Cloud of Faeries(ULG)》よりもぶっ壊れたマナエンジンを持ったものの1つだ。そしてほら、代わりの勝利条件が嫌いなやつが居るかい?
このデッキは《時間の亀裂/Temporal Fissure(SCG)》と《雲上の座/Cloudpost(MRD)》が禁止された後の最初の週に注目を集め、再び存在感を示している。このハイブリッドデッキはセレズニアのテーマデッキのような初級レベルの動きをする:沢山のトークンを作り、沢山のライフを得、そして《淡色のマイコダーム/Pallid Mycoderm(PLC)》で苗木を生け贄に捧げて対戦相手を踏み荒らすんだ。あ~あ、議事会の新しき日だね。
《深夜の護衛/Midnight Guard(DKA)》に《ゴンドの存在/Presence of Gond(SHM)》がエンチャントされたときに魔法が起こる。これは闇の隆盛の穴埋め役に[好きなだけの]数のトークンを生み出させてくれる。《魂の管理人/Soul Warden(EXO)》、《本質の管理人/Essence Warden(PLC)》、そして《魂の従者/Soul’s Attendant(ROE)》と組み合わせれば、それは[好きなだけ]の量のライフになる。これらは全てエンドステップに行うことが出来る、すなわちエルフトークンによる死を意味する(《淡色のマイコダーム/Pallid Mycoderm(PLC)》ではパンプ出来ないことは留意すべきだね)。
Midnight Gondの強みはその二面性にある。それが殆ど貧弱な1/1でも、対戦相手が解答出来るよりも多くの脅威を展開できれば、Magicのゲームに勝つための良き方法となる。《蜘蛛糸の鎧/Spidersilk Armor(MMQ)》(もしくは《古参兵の武具師/Veteran Armorer(RAV)》)のようなカードは《電謀/Electrickery(RTR)》に対して頼りがいがある。《墓所のネズミ/Crypt Rats(7ED)》は簡単に菌類の軍隊を一掃してしまうが、次のターンからサイクルを再始動することは出来る。Esper Sageと酷似して、Midnight Gondは《大量の芽吹き/Sprout Swarm(FUT)》1枚から再構築が出来る(ちょっとクリックが大変だけど)。このデッキの無限コンボ的側面はほぼ同じことをするが、単純にどんな潜在的除去をも乗り越えさせてくれる。
Esper Sageは適切なタイミングでの除去呪文によって妨害され得たし、Midnight Gondは《夜の犠牲/Victim of Night(ISD)》のようなカードに対してひどく脆弱だ。《ゴンドの存在/Presence of Gond(SHM)》に対応して《深夜の護衛/Midnight Guard(DKA)》が消し飛ばされたら最も不愉快な瞬間の1つだろうし、これが出来るカードは《淡色のマイコダーム/Pallid Mycoderm(PLC)》にも苦痛を与えるんだ。黒単コントロールは、除去を持っているだけでなく《アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel(THS)》と《堕落/Corrupt(USG)》をブロッカーと一緒に使えることから、再びコンボの敵として台頭する。《墓所のネズミ/Crypt Rats(7ED)》は沼からのゲームエンド呪文が実際にその仕事をこなせるように《魂の管理人/Soul Warden(EXO)》の三つ子を一掃する。また、まさにEsper Sage(そしてコンボデッキで繰り返されるテーマ)のように、Midnight Gondはデジタルに沢山の仕事を要求する、だから練習なしではこのデッキは自分を苦しめることになる。
完全に別の物はどうかな?
ああ、こいつは予想外だ。
Shaffawaffa5によって開発されObzenによって調整されたこのデッキはLegacyの一風変わった「Oops,All Spells!(http://www.wizards.com/magic/magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/deck/1359)」へのPauperでの答えだ。このデッキは《欄干のスパイ/Balustrade Spy(GTC)》によってライブラリーを1枚残らず墓地に送ろうとする。そうすると、このデッキには複数の勝ちルートがある。
1)《Songs of the Damned(ICE)》で十分なマナを生み出し、《無政府主義者/Anarchist》と《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide(PLC)》を《モルグの窃盗/Morgue Theft(ODY)》で回収する、《無政府主義者/Anarchist》を《惨劇の記憶/Haunting Misery(WTH)》を対象に唱えて、《惨劇の記憶/Haunting Misery(WTH)》を唱えて勝利する。
2)《欄干のスパイ/Balustrade Spy(GTC)》を打つターンに《妖術師のガラクタ/Conjurer’s Bauble(5DN)》を抱えておき、それをライブラリーが空の状態で《惨劇の記憶/Haunting Misery(WTH)》を対象に使用する。十分なマナを《Songs of the Damned(ICE)》で生み出して《惨劇の記憶/Haunting Misery(WTH)》を唱える。
十分シンプルだね。
このコンボデッキは他のみたいにトーナメントでの経歴を持ってはいない。自他ともに認める真新しさがあるが、ある程度のメリットも持っている。One-Landコンボは自分のやりたいことがしたいし、そのことなら非常に上手くこなすんだ。これはEsper Sageに対して自然と回復力がある(《強迫的な研究/Compulsive Research(RAV)》でゲームを決めに来られなければね)、そして《暗黒の儀式/Dark Ritual(4ED)》、《Songs of the Damned(ICE)》、そして《欄干のスパイ/Balustrade Spy(GTC)》も3つのマナソースがあれば1ターンキルする能力がある。対戦相手のドローステップの前に勝利するのはこのデッキの夢だね。
One-Landコンボには複数の問題が存在する。これはどうしようもないくらい墓地対策に弱く、ライフゲインにも打消し呪文にも苦しめられる。《惨劇の記憶/Haunting Misery(WTH)》に対する1枚の打消しだけでゲームオーバーだ。ライフゲインも死の宣告となる、このデッキは最大25点のダメージしか与えられないからね。そうとも、2体の《孤独な宣教師/Lone Missionary(ROE)》は最悪の事態を招く。
終わりにしようか、自由な心で聞いて欲しいな。
《現実からの遊離/Freed from the Real(SOK)》は最初に成功したPauperコンボデッキの代表だ。プレイヤーが運営するイベントの昔、このデッキは2マナ以上生み出せるようにした土地を《活生の呪文爆弾/Lifespark Spellbomb(MRD)》で活性化し、その土地に《現実からの遊離/Freed from the Real(SOK)》をエンチャントして《思考訓練/Train of Thought(GPT)》でデッキを引き切るのに十分なマナを生み出し、そして《ケアヴェクの火吹き/Kaervek’s Torch(MIR)》か《連弾炎/Pyromatics(GPT)》で勝利していた。
僕はまずこう言った:決して美しくない。
ストームコンボの隆盛により、《現実からの遊離/Freed from the Real(SOK)》は減少せざるを得ず、結局このデッキはほぼ完全に消滅してしまった。もちろん、それは他のプレイヤー運営イベントでは現在変化している。デイリーイベントの停止に伴って、Casting Commonsは11月23日にトーナメントを催した。5ラウンドの後、イベントはトップ8に区切られ、Freedは7位の位置につけた。準々決勝、準決勝で2つのEsper Sageと向かい合いそして勝利した、唯一決勝でデルバーに敗北したんだ。
このデッキはどう違うのか?まず、《活生の呪文爆弾/Lifespark Spellbomb(MRD)》要素は削ぎ落され、《東屋のエルフ/Arbor Elf(M13)》と《旅するサテュロス/Voyaging Satyr(THS)》に取って代わった。目的は《森》を《楽園の拡散/Utopia Sprawl(DIS)》と《肥沃な大地/Fertile Ground(USG)》で《現実からの遊離/Freed from the Real(SOK)》によってマナを出せるようにしてやることだ。するとこのデッキは《思考訓練/Train of Thought(GPT)》で引き増すことも、《禁忌の錬金術/Forbidden Alchemy(ISD)》で《ケアヴェクの火吹き/Kaervek’s Torch(MIR)》のような勝利条件を掘り進むことも出来る。この記事の他の純粋なコンボデッキとまさに同じように、Freedはまるでソリティアのように自分のやりたいことが出来る。一たび仕掛が揃ってしまえば、それを止めることはまず不可能だ、インスタントスピードでマナを生み出すことが出来るんだからね―《思考訓練/Train of Thought(GPT)》と《ケアヴェクの火吹き/Kaervek’s Torch(MIR)》の両方に十分なものを保証してくれる。
ジョニーは面白いブロックテクニックも夢見る。そのマナエンジンを使って、Freedコンボは《万の眠り/Gigadrowse(GPT)》(と幾つものコピー)で対戦相手のパーマネントをいくらでもタップできる。これは盤面のあらゆる障害を退け、驚異的な働きをする(君の敵が《応じ返し/Snapback》を積んでいない限りね)。
Freedコンボは非常に脆弱だ。Esper Sageと違って、これはそのキークリーチャーを守るための《断絶/Snap(ULG)》も《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker(AVR)》も無く、それらは絶えず脆い状態にある。《東屋のエルフ/Arbor Elf(M13)》と《旅するサテュロス/Voyaging Satyr(THS)》はどんなものでも死んでしまう、だから他のコンボデッキを想定しない場合を除いていくつかの防衛策を積める価値はある:《巨森の蔦/Vines of Vastwood(ZEN)》はこの枠の強力な候補だ。このデッキの良い側面は、墓地対策に殆ど影響されず対戦相手のライフ総量も気にしないところだ。つまり君がすべきことは君のクリーチャーを守ることだけで、そうすれば勝てるのさ。
あまりにも単純じゃないかい?
実はそれがこれら全てのコンボデッキの弱点なんだ。オリジナルの《巣穴からの総出/Empty the Warrens》と《ぶどう弾/Grapeshot(TSP)》デッキと違ってそれは単一の呪文で、これらのデッキはPauperの普遍的基準に曝される:クリーチャー除去だ。《雲上の座/Cloudpost(MRD)》ベースの《時間の亀裂/Temporal Fissure(SCG)》デッキは全てのカギとなる呪文を単一のターンに唱えて状況を作ることが出来たし、除去にアクセスされる前にそれを行うことが出来た。現在は少なくとも《悪魔の布告/Diabolic Edict(TMP)》と《稲妻/Lightning Bolt(M10)》には隙を突くチャンスがある。
最後に、One-Landコンボは別として、これらの武装は全てクロック上に敵が存在する。
それはつまりこういうことだ―シングルエリミネーションを考慮し、インターネットの向かい側で何が起きているかを無視する4つの選択肢だ。僕?そうだな、僕は嘘はつかないよ―僕はデイリーイベントの帰還を楽しみにしている。しかしそれまでは、コンボで相手を打ち破るのは間違っていないだろう。
Keep slingin’ commons-
SpikeBoyM on Magic Online
=============================================================================
デイリーイベント復活までの1週間あまりのための記事として書かれたはずが、今後のPauper環境を示唆する重要な記事となってしまいました。
御存じの通り、Alexさんの期待を裏切って、PauperDEは復活することは無く、今後は8人構築とプレミアムイベントのみの開催となります。
1敗が勝負を分けるシングルエリミネーションの8人構築では、ブン回ってしまえば勝てるデッキが選択される傾向があるようです。そう考えるとウィー=ゼロックスもかなりチャンスのあるデッキな気はします。
まあ、あんまりウィー=ゼロックスの話をしてもしょうがないので今回取り上げたデッキに話を戻しますと、まずEsper Sage。こいつは今までエスパーストームを使っていた人がそのままパーツを流用できるということもあって人気があります。もちろんストーム時代の経験からリストも洗練されていますね。今後、PauperのDEが消えたことで《フェアリーの大群/Cloud of Faeries(ULG)》や《断絶/Snap(ULG)》の値段が下がったりするのであれば更に使用者が増えることもありそうですね。
そしてMidnight Gond。Pauper界に存在する数少ない2枚での無限コンボを搭載したデッキです(他に2枚で無限コンボってあるっけ?)。それでも流石に《深夜の護衛/Midnight Guard(DKA)》は目の敵にされて思いっきり除去の的になるのでそう簡単にコンボが決まるものではないでしょう。逆に除去の薄いデッキには強いんじゃないでしょうか。ライフゲインが相当なものなので、単純なビートで攻めようとしてもなかなか攻めきれるものではないんですよね。
2chのPauperスレでも話題のスパイが取り上げられましたね。Shaffawaffa5ことDavid Shafferさんが作ったとあるけど本当なのかな?だとしたらマジで凄いですね。決して強くは無い。強くは無いけれど、これほど魅力的なデッキはなかなか無いでしょう。 まあ、弱点だらけの割には《水蓮の花びら/Lotus Petal(TMP)》が結構高くて気軽に組むことが出来ないという、完全に好き者用のデッキですが1ターンキルに憧れる有志はチャレンジして見てはいかがでしょうか。
最後にFreedコンボ。Casting Commons(http://www.castingcommons.com/)っていうPauperプレイヤーによるPauperプレイヤーのためのサイトがあるのですが、ここでいつの間にやらプレイヤー運営のイベントが開かれていたんですね。ここで2位という結果を残した注目株。何ターンくらいでコンボスタート出来るんだろう。ちょっと回してみたい気もしますね。
どのデッキも共通してクリーチャー除去には弱いので、今後8人構築はこういったブン回り重視のコンボデッキと、クリーチャー除去やカウンターを積んだ黒単、青単などとの勝負といった感じになるんでしょうかね。プレミアイベントが出来るようになって、さらにどうメタゲームが回っていくか楽しみですね。
1回負ければ即終了の8人構築での戦略としてコンボデッキを提案。
お馴染みのコンボから、話題のPauperスパイも取り上げています。
拙訳ですがよろしければどうぞ
=============================================================================
Combo Breaker(http://www.starcitygames.com/article/27464_Combo-Breaker.html)
ALEX ULLMAN
12/05/13
立ち上がり、腕を伸ばし、指のストレッチと柔軟をして、腰を下ろそう。
帰って来たぜ!「ああちくしょう、僕は引っ越し中でインターネットが使えない間に沢山の記事が待ってやがるんだ」という理由の小休止の後、僕はあらゆるコモンについて語るために戻ってきた。
僕はMagicOnlineにデイリーイベントが戻ってくることと共に、まだカレンダー1行分シングルエリミネーションの8人構築キューが残っていることにワクワクしている。これらのトーナメントはスイス4ラウンドのデイリーイベントとは異なったプレイスタイルに見返りを与える。デイリーでは、一敗の重要性は遥かに低い、依然として賞品を得られる可能性があるからね。シングルエリミネーションの領域ではそうはいかない。デイリーイベントは広く様々なマッチアップを戦えるコンスタントなデッキに報いるのに対し、8人構築キューは徹底して対戦相手を無視して勝利に向かって強引に進むデッキに報いる。(微々たるものかもしれないが)公開されている結果による最近の傾向はコンボデッキの普及率の上昇を示している。
これは理に適っている―Pauperのコンボデッキは対戦相手の行動する時間の大半に頓着しないんだ。彼らは単純に機械を組み立てそして勝とうとする。モダンと違って、Pauperには《思案/Ponder(M12)》や《定業/Preordain(M11)》のようにデッキの安定性を高めるアクセス手段がある。勝利手段としてのストームはフォーマットの外へ削り取られてしまったとは言え(誰かが《鋼の霊体/Astral Steel(SCG)》の百烈張り手のデッキで勝つまではね)、アーキタイプは決して死んではいない。それじゃあトップから始めよう、準備はいいかい?
Esper Sage
The_Raging_Flump
2nd Place at Miscellaneous on 11/29/2013
Creatures (21)
4 《フェアリーの大群/Cloud of Faeries(ULG)》
2 《記憶の壁/Mnemonic Wall(ROE)》
4 《熟考漂い/Mulldrifter(LRW)》
3 《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar(PLS)》
1 《賢者街の住人/Sage’s Row Denizen(GTC)》
3 《海門の神官/Sea Gate Oracle(ROE)》
4 《陽景学院の使い魔/Sunscape Familiar(PLS)》
Lands (21)
4 《教議会の座席/Seat of the Synod(MRD)》
4 《島》
1 《平地》
1 《沼》
3 《アゾリウスの大法官庁/Azorius Chancery(DIS)》
3 《ディミーアの水路/Dimir Aqueduct(RAV)》
2 《進化する未開地/Evolving Wilds(M13)》
3 《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse(TSP)》
Spells (18)
3 《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker(AVR)》
4 《断絶/Snap(ULG)》
4 《強迫的な研究/Compulsive Research(RAV)》
2 《予感/Foresee(FUT)》
1 《思案/Ponder(M12)》
4 《定業/Preordain(M11)》
Sideboard
4 《孤独な宣教師/Lone Missionary(ROE)》
2 《寄生牙のドレイク/Wormfang Drake(JUD)》
1 《転覆/Capsize(TMP)》
1 《神への捧げ物/Divine Offering(MIR)》
3 《水流破/Hydroblast(ICE)》
3 《虹色の断片/Prismatic Strands(JUD)》
1 《墓の刈り取り/Reaping the Graves(SCG)》
《時間の亀裂/Temporal Fissure(SCG)》コンボデッキの継承者、このけだものは多くの名で呼ばれている:フィッシャーレスフィッシャー、ファミリアコンボは別名として知られているね。君が小声で静かになんと呪いの言葉を囁くかに関わらず、これと対戦するときは、これはおそらくPauperでも最高のコンボデッキだろう。
Esper Sageは《フェアリーの大群/Cloud of Faeries(ULG)》、《アゾリウスの大法官庁/Azorius Chancery(DIS)》や《ディミーアの水路/Dimir Aqueduct(RAV)》、《陽景学院の使い魔/Sunscape Familiar(PLS)》か《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar(PLS)》2枚、《記憶の壁/Mnemonic Wall(ROE)》、《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker(AVR)》、そして《賢者街の住人/Sage’s Row Denizen(GTC)》によるルーブ・ゴールドベルグ装置[訳注:ピタゴラ装置みたいなもの]の集結によって勝利する。使い魔が出ている状態では、《フェアリーの大群/Cloud of Faeries(ULG)》のコストはたったの青1マナだけで、7マナを生み出すことが出来る(両方の土地をタップして、1マナ支払い、そしてまたタップする)、突き詰めて考えれば1枚のカードにしては馬鹿げた量のマナだ。
このマナは《記憶の壁/Mnemonic Wall(ROE)》と《熟考漂い/Mulldrifter(LRW)》を《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker(AVR)》を通してカードを引くために使われるか、《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker(AVR)》、《フェアリーの大群/Cloud of Faeries(ULG)》、そして《記憶の壁/Mnemonic Wall(ROE)》で更なるマナを生み出すために使われる。一たび最後の歯車が嵌められてしまえば、それは単純に1枚の《賢者街の住人/Sage’s Row Denizen(GTC)》を探し当てて4枚ずつライブラリーを削り始めるまでの時間の勝負になる。このデッキでライブラリーをゼロにするまでにそんなに時間は掛からないし、《強迫的な研究/Compulsive Research(RAV)》で次のドロースッテプを待たずに勝つことさえ出来る。
悪くないことに、このデッキは当たり前のように4ターン目に炸裂し得るし、殆ど問題なく5ターン目にゲームに勝利することが出来る。その多くの部品は素晴らしきブロッカーでもある―《陽景学院の使い魔/Sunscape Familiar(PLS)》と《海門の神官/Sea Gate Oracle(ROE)》―そして全ての歯車が揃うまでビートダウンデッキを止まらせることが出来る。もしそれが足りなかった場合、このデッキは《孤独な宣教師/Lone Missionary(ROE)》を持ってきて《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker(AVR)》でゆらゆらさせてとても太刀打ち出来ないレベルまでライフを稼ぐことが出来る。このデッキはビートダウンして《熟考漂い/Mulldrifter(LRW)》で空から勝利する能力も持っている。コンボの第一段階によるマナの全ては不公平なまでの事をやってのけるトビウオを唱えるのに調度良い。
Esper Sageは回復力に富む。勝利のために2つの手段を持っているだけでなく、必要とあらばコンボを再始動することも出来るんだ。これはすなわち、通常の「僕の勝ち」となるターンに全ての動きをしてしまうことが出来て、それで勝てなくとも、依然として行動して次のターンに勝つのに十分良い状況でいられるということだ。Pauperではコンボと戦うためのカードが沢山使えることから、これは理解できないことだ。このコンボと戦うための最良の方法は《ボジューカの沼/Bojuka Bog(WWK)》、《虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb(SOM)》、そして《大祖始の遺産/Relic of Progenitus(ALA)》で墓地を攻めて《記憶の壁/Mnemonic Wall(ROE)》の能力がスタック上にあるときに《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker(AVR)》を取り除いてしまうことだ。これはEsper Sageが第2の《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker(AVR)》を見つけるまでは当然、大いに結構で素晴らしい。
今のところ、このデッキにはいくつか重大な欠点がある。第一に、これは信じられないくらいクリックが激しいんだ。僕はこのデッキを回したことは無いが、トーナメントで数回こいつに叩きのめされたことがある。僕はいつも僕のヴァーチャルなカードをすくわせてしまう代わりに投了してしまうんだ。このコンボは相当の時間を要するし、デッキを回す練習をしていないと時間で負けてしまう人もいるだろう。
最初の数ターンは信じられないくらい攻撃されやすい時間だ。《進化する未開地/Evolving Wilds(M13)》と《アゾリウスの大法官庁/Azorius Chancery(DIS)》を使って、Esper Sageはしばしばそれが動き出すまで完全にタップアウトしてターンを終えるんだ。プレッシャーをかけながら《アゾリウスの大法官庁/Azorius Chancery(DIS)》(もしくは《ディミーアの水路/Dimir Aqueduct(RAV)》)をやっつけられればコンボプレイヤーを大いに叩きのめすことが出来る。これは序盤の優位の構築に失敗した時にはEsper Sageが巻き返して勝てるので、攻撃できるような欠点ではないかもしれないが、このデッキは部品を揃えるためには数ターンを要するということは依然として留意すべきだ。
Esper Sageは勝つためにクリーチャーに依存したデッキでもある。黒単コントロールは人気があり、《記憶の壁/Mnemonic Wall(ROE)》や《賢者街の住人/Sage’s Row Denizen(GTC)》を永久に除去してしまうことが出来る。適切なタイミングでの《破滅の刃/Doom Blade(M12)》(そして《断絶/Snap(ULG)》を弾くこと)によって、黒単コンはEsper Sageを恐ろしい崖っぷちに追い詰める事が出来る。
それはそれとして、最後の週の為に8人構築を極めようというのなら、Esper Sageコンボよりも価値のある選択肢が存在する。このデッキは回復力があり、フォーマットでも《フェアリーの大群/Cloud of Faeries(ULG)》よりもぶっ壊れたマナエンジンを持ったものの1つだ。そしてほら、代わりの勝利条件が嫌いなやつが居るかい?
Midnight Gond
monk1410
2nd Place at Miscellaneous on 11/28/2013
Creatures (24)
4 《本質の管理人/Essence Warden(PLC)》
4 《深夜の護衛/Midnight Guard(DKA)》
4 《淡色のマイコダーム/Pallid Mycoderm(PLC)》
4 《セレズニアの福音者/Selesnya Evangel(CMD)》
4 《魂の管理人/Soul Warden(EXO)》
4 《魂の従者/Soul’s Attendant(ROE)》
Lands (22)
2 《森》
8 《平地》
4 《カルニの庭/Khalni Garden(WWK)》
4 《セレズニアのギルド門/Selesnya Guildgate(RTR)》
4 《セレズニアの聖域/Selesnya Sanctuary(RAV)》
Spells (14)
4 《ゴンドの存在/Presence of Gond(SHM)》
1 《蜘蛛糸の鎧/Spidersilk Armor(MMQ)》
1 《大群の力/Might of the Masses(ROE)》
4 《種のばら撒き/Scatter the Seeds(RAV)》
4 《大量の芽吹き/Sprout Swarm(FUT)》
Sideboard
4 《ヴァレロンの異国者/Valeron Outlander》
3 《赤の防御円/Circle of Protection: Red(4ED)》
2 《未達への旅/Journey to Nowhere(ZEN)》
2 《蜘蛛糸の鎧/Spidersilk Armor(MMQ)》
4 《上機嫌の破壊/Gleeful Sabotage(SHM)》
このデッキは《時間の亀裂/Temporal Fissure(SCG)》と《雲上の座/Cloudpost(MRD)》が禁止された後の最初の週に注目を集め、再び存在感を示している。このハイブリッドデッキはセレズニアのテーマデッキのような初級レベルの動きをする:沢山のトークンを作り、沢山のライフを得、そして《淡色のマイコダーム/Pallid Mycoderm(PLC)》で苗木を生け贄に捧げて対戦相手を踏み荒らすんだ。あ~あ、議事会の新しき日だね。
《深夜の護衛/Midnight Guard(DKA)》に《ゴンドの存在/Presence of Gond(SHM)》がエンチャントされたときに魔法が起こる。これは闇の隆盛の穴埋め役に[好きなだけの]数のトークンを生み出させてくれる。《魂の管理人/Soul Warden(EXO)》、《本質の管理人/Essence Warden(PLC)》、そして《魂の従者/Soul’s Attendant(ROE)》と組み合わせれば、それは[好きなだけ]の量のライフになる。これらは全てエンドステップに行うことが出来る、すなわちエルフトークンによる死を意味する(《淡色のマイコダーム/Pallid Mycoderm(PLC)》ではパンプ出来ないことは留意すべきだね)。
Midnight Gondの強みはその二面性にある。それが殆ど貧弱な1/1でも、対戦相手が解答出来るよりも多くの脅威を展開できれば、Magicのゲームに勝つための良き方法となる。《蜘蛛糸の鎧/Spidersilk Armor(MMQ)》(もしくは《古参兵の武具師/Veteran Armorer(RAV)》)のようなカードは《電謀/Electrickery(RTR)》に対して頼りがいがある。《墓所のネズミ/Crypt Rats(7ED)》は簡単に菌類の軍隊を一掃してしまうが、次のターンからサイクルを再始動することは出来る。Esper Sageと酷似して、Midnight Gondは《大量の芽吹き/Sprout Swarm(FUT)》1枚から再構築が出来る(ちょっとクリックが大変だけど)。このデッキの無限コンボ的側面はほぼ同じことをするが、単純にどんな潜在的除去をも乗り越えさせてくれる。
Esper Sageは適切なタイミングでの除去呪文によって妨害され得たし、Midnight Gondは《夜の犠牲/Victim of Night(ISD)》のようなカードに対してひどく脆弱だ。《ゴンドの存在/Presence of Gond(SHM)》に対応して《深夜の護衛/Midnight Guard(DKA)》が消し飛ばされたら最も不愉快な瞬間の1つだろうし、これが出来るカードは《淡色のマイコダーム/Pallid Mycoderm(PLC)》にも苦痛を与えるんだ。黒単コントロールは、除去を持っているだけでなく《アスフォデルの灰色商人/Gray Merchant of Asphodel(THS)》と《堕落/Corrupt(USG)》をブロッカーと一緒に使えることから、再びコンボの敵として台頭する。《墓所のネズミ/Crypt Rats(7ED)》は沼からのゲームエンド呪文が実際にその仕事をこなせるように《魂の管理人/Soul Warden(EXO)》の三つ子を一掃する。また、まさにEsper Sage(そしてコンボデッキで繰り返されるテーマ)のように、Midnight Gondはデジタルに沢山の仕事を要求する、だから練習なしではこのデッキは自分を苦しめることになる。
完全に別の物はどうかな?
One-Land Combo
ObZen
0th Place at Miscellaneous on 12/5/2013
Creatures (28)
1 《無政府主義者/Anarchist(EXO)》
4 《欄干のスパイ/Balustrade Spy(GTC)》
1 《墓所のネズミ/Crypt Rats(7ED)》
4 《深き闇のエルフ/Elves of Deep Shadow(RAV)》
2 《魔力炉の燃えがら/Manaforge Cinder(SHM)》
4 《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide(PLC)》
4 《通りの悪霊/Street Wraith(FUT)》
4 《ほくちの壁/Tinder Wall(ICE)》
4 《野生の朗詠者/Wild Cantor(GPT)》
Lands (1)
1 《森》
Spells (31)
4 《妖術師のガラクタ/Conjurer’s Bauble(5DN)》
4 《水蓮の花びら/Lotus Petal(TMP)》
4 《陰謀団の儀式/Cabal Ritual(TOR)》
4 《暗黒の儀式/Dark Ritual(4ED)》
4 《Songs of the Damned(ICE)》
4 《証拠隠滅/Destroy the Evidence(RTR)》
1 《惨劇の記憶/Haunting Misery(WTH)》
4 《土地譲渡/Land Grant(MMQ)》
2 《モルグの窃盗/Morgue Theft(ODY)》
Sideboard
2 《墓所のネズミ/Crypt Rats(7ED)》
4 《鋳塊かじり/Ingot Chewer(LRW)》
1 《鋭い痛み/Flaring Pain(JUD)》
4 《紅蓮破/Pyroblast(ICE)》
4 《強迫/Duress(USG)》
ああ、こいつは予想外だ。
Shaffawaffa5によって開発されObzenによって調整されたこのデッキはLegacyの一風変わった「Oops,All Spells!(http://www.wizards.com/magic/magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/deck/1359)」へのPauperでの答えだ。このデッキは《欄干のスパイ/Balustrade Spy(GTC)》によってライブラリーを1枚残らず墓地に送ろうとする。そうすると、このデッキには複数の勝ちルートがある。
1)《Songs of the Damned(ICE)》で十分なマナを生み出し、《無政府主義者/Anarchist》と《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide(PLC)》を《モルグの窃盗/Morgue Theft(ODY)》で回収する、《無政府主義者/Anarchist》を《惨劇の記憶/Haunting Misery(WTH)》を対象に唱えて、《惨劇の記憶/Haunting Misery(WTH)》を唱えて勝利する。
2)《欄干のスパイ/Balustrade Spy(GTC)》を打つターンに《妖術師のガラクタ/Conjurer’s Bauble(5DN)》を抱えておき、それをライブラリーが空の状態で《惨劇の記憶/Haunting Misery(WTH)》を対象に使用する。十分なマナを《Songs of the Damned(ICE)》で生み出して《惨劇の記憶/Haunting Misery(WTH)》を唱える。
十分シンプルだね。
このコンボデッキは他のみたいにトーナメントでの経歴を持ってはいない。自他ともに認める真新しさがあるが、ある程度のメリットも持っている。One-Landコンボは自分のやりたいことがしたいし、そのことなら非常に上手くこなすんだ。これはEsper Sageに対して自然と回復力がある(《強迫的な研究/Compulsive Research(RAV)》でゲームを決めに来られなければね)、そして《暗黒の儀式/Dark Ritual(4ED)》、《Songs of the Damned(ICE)》、そして《欄干のスパイ/Balustrade Spy(GTC)》も3つのマナソースがあれば1ターンキルする能力がある。対戦相手のドローステップの前に勝利するのはこのデッキの夢だね。
One-Landコンボには複数の問題が存在する。これはどうしようもないくらい墓地対策に弱く、ライフゲインにも打消し呪文にも苦しめられる。《惨劇の記憶/Haunting Misery(WTH)》に対する1枚の打消しだけでゲームオーバーだ。ライフゲインも死の宣告となる、このデッキは最大25点のダメージしか与えられないからね。そうとも、2体の《孤独な宣教師/Lone Missionary(ROE)》は最悪の事態を招く。
終わりにしようか、自由な心で聞いて欲しいな。
Freed Combo
shinolikesbugs
2nd Place at Miscellaneous on 11/23/2013
Creatures (10)
4 《東屋のエルフ/Arbor Elf(M13)》
1 《古術師/Archaeomancer(M13)》
1 《幻の漂い/Drift of Phantasms(RAV)》
4 《旅するサテュロス/Voyaging Satyr(THS)》
Lands (16)
9 《森》
4 《島》
3 《進化する未開地/Evolving Wilds(M13)》
Spells (34)
4 《豊かな成長/Abundant Growth(AVR)》
4 《肥沃な大地/Fertile Ground(USG)》
4 《現実からの遊離/Freed from the Real(SOK)》
4 《楽園の拡散/Utopia Sprawl(DIS)》
1 《転覆/Capsize(TMP)》
4 《禁忌の錬金術/Forbidden Alchemy(ISD)》
1 《万の眠り/Gigadrowse(GPT)》
1 《ケアヴェクの火吹き/Kaervek’s Torch(MIR)》
4 《思案/Ponder(M12)》
4 《定業/Preordain(M11)》
3 《思考訓練/Train of Thought(GPT)》
Sideboard
4 《オーロクスの獣群/Aurochs Herd(CSP)》
4 《熟考漂い/Mulldrifter(LRW)》
4 《散弾の射手/Scattershot Archer(CON)》
1 《ヤヴィマヤの古老/Yavimaya Elder(UDS)》
1 《万の眠り/Gigadrowse(GPT)》
1 《思考訓練/Train of Thought(GPT)》
《現実からの遊離/Freed from the Real(SOK)》は最初に成功したPauperコンボデッキの代表だ。プレイヤーが運営するイベントの昔、このデッキは2マナ以上生み出せるようにした土地を《活生の呪文爆弾/Lifespark Spellbomb(MRD)》で活性化し、その土地に《現実からの遊離/Freed from the Real(SOK)》をエンチャントして《思考訓練/Train of Thought(GPT)》でデッキを引き切るのに十分なマナを生み出し、そして《ケアヴェクの火吹き/Kaervek’s Torch(MIR)》か《連弾炎/Pyromatics(GPT)》で勝利していた。
僕はまずこう言った:決して美しくない。
ストームコンボの隆盛により、《現実からの遊離/Freed from the Real(SOK)》は減少せざるを得ず、結局このデッキはほぼ完全に消滅してしまった。もちろん、それは他のプレイヤー運営イベントでは現在変化している。デイリーイベントの停止に伴って、Casting Commonsは11月23日にトーナメントを催した。5ラウンドの後、イベントはトップ8に区切られ、Freedは7位の位置につけた。準々決勝、準決勝で2つのEsper Sageと向かい合いそして勝利した、唯一決勝でデルバーに敗北したんだ。
このデッキはどう違うのか?まず、《活生の呪文爆弾/Lifespark Spellbomb(MRD)》要素は削ぎ落され、《東屋のエルフ/Arbor Elf(M13)》と《旅するサテュロス/Voyaging Satyr(THS)》に取って代わった。目的は《森》を《楽園の拡散/Utopia Sprawl(DIS)》と《肥沃な大地/Fertile Ground(USG)》で《現実からの遊離/Freed from the Real(SOK)》によってマナを出せるようにしてやることだ。するとこのデッキは《思考訓練/Train of Thought(GPT)》で引き増すことも、《禁忌の錬金術/Forbidden Alchemy(ISD)》で《ケアヴェクの火吹き/Kaervek’s Torch(MIR)》のような勝利条件を掘り進むことも出来る。この記事の他の純粋なコンボデッキとまさに同じように、Freedはまるでソリティアのように自分のやりたいことが出来る。一たび仕掛が揃ってしまえば、それを止めることはまず不可能だ、インスタントスピードでマナを生み出すことが出来るんだからね―《思考訓練/Train of Thought(GPT)》と《ケアヴェクの火吹き/Kaervek’s Torch(MIR)》の両方に十分なものを保証してくれる。
ジョニーは面白いブロックテクニックも夢見る。そのマナエンジンを使って、Freedコンボは《万の眠り/Gigadrowse(GPT)》(と幾つものコピー)で対戦相手のパーマネントをいくらでもタップできる。これは盤面のあらゆる障害を退け、驚異的な働きをする(君の敵が《応じ返し/Snapback》を積んでいない限りね)。
Freedコンボは非常に脆弱だ。Esper Sageと違って、これはそのキークリーチャーを守るための《断絶/Snap(ULG)》も《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker(AVR)》も無く、それらは絶えず脆い状態にある。《東屋のエルフ/Arbor Elf(M13)》と《旅するサテュロス/Voyaging Satyr(THS)》はどんなものでも死んでしまう、だから他のコンボデッキを想定しない場合を除いていくつかの防衛策を積める価値はある:《巨森の蔦/Vines of Vastwood(ZEN)》はこの枠の強力な候補だ。このデッキの良い側面は、墓地対策に殆ど影響されず対戦相手のライフ総量も気にしないところだ。つまり君がすべきことは君のクリーチャーを守ることだけで、そうすれば勝てるのさ。
あまりにも単純じゃないかい?
実はそれがこれら全てのコンボデッキの弱点なんだ。オリジナルの《巣穴からの総出/Empty the Warrens》と《ぶどう弾/Grapeshot(TSP)》デッキと違ってそれは単一の呪文で、これらのデッキはPauperの普遍的基準に曝される:クリーチャー除去だ。《雲上の座/Cloudpost(MRD)》ベースの《時間の亀裂/Temporal Fissure(SCG)》デッキは全てのカギとなる呪文を単一のターンに唱えて状況を作ることが出来たし、除去にアクセスされる前にそれを行うことが出来た。現在は少なくとも《悪魔の布告/Diabolic Edict(TMP)》と《稲妻/Lightning Bolt(M10)》には隙を突くチャンスがある。
最後に、One-Landコンボは別として、これらの武装は全てクロック上に敵が存在する。
それはつまりこういうことだ―シングルエリミネーションを考慮し、インターネットの向かい側で何が起きているかを無視する4つの選択肢だ。僕?そうだな、僕は嘘はつかないよ―僕はデイリーイベントの帰還を楽しみにしている。しかしそれまでは、コンボで相手を打ち破るのは間違っていないだろう。
Keep slingin’ commons-
SpikeBoyM on Magic Online
=============================================================================
デイリーイベント復活までの1週間あまりのための記事として書かれたはずが、今後のPauper環境を示唆する重要な記事となってしまいました。
御存じの通り、Alexさんの期待を裏切って、PauperDEは復活することは無く、今後は8人構築とプレミアムイベントのみの開催となります。
1敗が勝負を分けるシングルエリミネーションの8人構築では、ブン回ってしまえば勝てるデッキが選択される傾向があるようです。そう考えるとウィー=ゼロックスもかなりチャンスのあるデッキな気はします。
まあ、あんまりウィー=ゼロックスの話をしてもしょうがないので今回取り上げたデッキに話を戻しますと、まずEsper Sage。こいつは今までエスパーストームを使っていた人がそのままパーツを流用できるということもあって人気があります。もちろんストーム時代の経験からリストも洗練されていますね。今後、PauperのDEが消えたことで《フェアリーの大群/Cloud of Faeries(ULG)》や《断絶/Snap(ULG)》の値段が下がったりするのであれば更に使用者が増えることもありそうですね。
そしてMidnight Gond。Pauper界に存在する数少ない2枚での無限コンボを搭載したデッキです(他に2枚で無限コンボってあるっけ?)。それでも流石に《深夜の護衛/Midnight Guard(DKA)》は目の敵にされて思いっきり除去の的になるのでそう簡単にコンボが決まるものではないでしょう。逆に除去の薄いデッキには強いんじゃないでしょうか。ライフゲインが相当なものなので、単純なビートで攻めようとしてもなかなか攻めきれるものではないんですよね。
2chのPauperスレでも話題のスパイが取り上げられましたね。Shaffawaffa5ことDavid Shafferさんが作ったとあるけど本当なのかな?だとしたらマジで凄いですね。決して強くは無い。強くは無いけれど、これほど魅力的なデッキはなかなか無いでしょう。 まあ、弱点だらけの割には《水蓮の花びら/Lotus Petal(TMP)》が結構高くて気軽に組むことが出来ないという、完全に好き者用のデッキですが1ターンキルに憧れる有志はチャレンジして見てはいかがでしょうか。
最後にFreedコンボ。Casting Commons(http://www.castingcommons.com/)っていうPauperプレイヤーによるPauperプレイヤーのためのサイトがあるのですが、ここでいつの間にやらプレイヤー運営のイベントが開かれていたんですね。ここで2位という結果を残した注目株。何ターンくらいでコンボスタート出来るんだろう。ちょっと回してみたい気もしますね。
どのデッキも共通してクリーチャー除去には弱いので、今後8人構築はこういったブン回り重視のコンボデッキと、クリーチャー除去やカウンターを積んだ黒単、青単などとの勝負といった感じになるんでしょうかね。プレミアイベントが出来るようになって、さらにどうメタゲームが回っていくか楽しみですね。
コメント
今まであんまり真面目にスパイについて考えたことが無かったですが、良い機会なのでちょっと考察してみました。
まず、スパイは黒マナを生み出さなければ動き出せないデッキです。デフォルトで入っている黒マナ源は《深き闇のエルフ》、《水蓮の花びら》、《野生の朗詠者》の12枚。
ここに《魔力炉の燃えがら》が加わると、《猿人の指導霊》の赤マナ経由でも黒マナにアクセス出来るわけですね。一方《魔力変》を入れた場合、新たに得られるのは《森》と《猿人の指導霊》から黒マナを生み出せるルートです。結局《猿人の指導霊》は必要になっているのでコンボスタート出来る確率はそこまで変わらない気がします。
次に、コンボスタートして《Songs of the Damned》を打った後、特に《無政府主義者/Anarchist》経由のルートを考えると黒マナから赤マナへの変換が必要になってきます。基本的には《モルグの窃盗》→《猿人の指導霊》で済ませるわけですが、《モルグの窃盗》→《魔力炉の燃えがら》というルートも存在するようになりますね。また、《猿人の指導霊》をマナ加速の為に使い切ってしまったりということも考えられるので、《魔力炉の燃えがら》には《魔力変》には無い利点が有ると言えると思います。
さらに、もし同じことが可能ならばこのデッキはその構成上クリーチャーを優先します。出来ることなら《孤独な宣教師》1回分、24点くらいは削れるようにクリーチャー配分を高めた結果《魔力炉の燃えがら》が選択されたというのが僕の結論です。
自分もスパイについてはDNを書いてみたのですが(宜しければ読んでみてください)、
スタート時点のマナカラーとモルグの窃盗から指導霊を回収する件は見落としてました。
もうちょっと練ってみることにします。
ともあれ、もうすぐ静岡ですね。
ご活躍を期待しております。