【Pauper デッキ】赤緑ステロイド その後
【Pauper デッキ】赤緑ステロイド その後
【Pauper デッキ】赤緑ステロイド その後
またPauperの赤緑ステロイドについて語る機会がやってきました。

もともとこのデッキは、《農芸師ギルドの魔道士/Granger Guildmage(MIR)》と《散弾の射手/Scattershot Archer(CON)》をメインから積むことが青単テンポに強いということ、サイドに土地破壊、アーティファクト破壊を積むことで環境の他のデッキにも対策が出来るということから構築を始めたものです。

ニコニコ生放送やDiary Noteで貰うことが出来た意見を参考にして、前回の草案のリスト(http://surucucu.diarynote.jp/201308181952138858/)と比べると洗練されたと言えると思います。目標である、「3回に1回はDEで入賞ができる」デッキにはまだまだ至らないですが、ここらでリストをアップしてみます。



赤緑ステロイドfeat.接死ティム

クリーチャー(27)
4 《農芸師ギルドの魔道士/Granger Guildmage(MIR)》
3 《散弾の射手/Scattershot Archer(CON)》
4 《若き狼/Young Wolf(DKA)》
4 《スカルガンの穴潜み/Skarrgan Pit-Skulk(GPT)》
4 《野生のナカティル/Wild Nacatl(ALA)》
4 《ベラドンナの行商人/Nightshade Peddler(AVR)》
4 《リバー・ボア/River Boa(VIS)》

呪文(15)
4 《稲妻/Lightning Bolt(M10)》
4 《炎の稲妻/Firebolt(ODY)》
3 《炎の斬りつけ/Flame Slash(ROE)》
4 《怨恨/Rancor(ULG)》

土地(18)
2 《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse(TSP)》
9 《森/Forest(USG)》
7 《山/Mountain(USG)》

サイドボード
4 《紅蓮破/Pyroblast(ICE)》
4 《倒壊/Raze(USG)》
3 《石の雨/Stone Rain(4ED)》
4 《上機嫌の破壊/Gleeful Sabotage(SHM)》




接死ティム

これはLaffineさんから頂いたアイディアです。《ベラドンナの行商人/Nightshade Peddler(AVR)》と《農芸師ギルドの魔道士/Granger Guildmage(MIR)》の接死ティムの制圧力は凄かった。Pauperがビート主体の環境であることもあり、決まってしまえば緑単ストンピィも親和も悶絶ものです。

初め、《ベラドンナの行商人/Nightshade Peddler(AVR)》はその打点の低さを懸念して3枚に抑えていましたが、《若き狼/Young Wolf(DKA)》との接死不死の厄介さ。《怨恨/Rancor(ULG)》との接死トランプルの貫通力も相俟って無駄になることは思いのほか少なく、4枚積んでも問題が無いことが判りました。



サイドボード

まずは《上機嫌の破壊/Gleeful Sabotage(SHM)》4枚。これは当然親和に対するカードですが、《古えの遺恨/Ancient Grudge(ISD)》との違いは呪禁オーラにも対策出来るということです。このデッキはタッチ赤の構成で、緑マナだけでも動けるようにしているため赤マナを必要としないこのカードは安定して打てる良カードというわけです。

メタっているとは言え、そう簡単に勝たせてくれないのが青単テンポというデッキ。《紅蓮破/Pyroblast(ICE)》はどんな時にも役に立つ、Pauper界最高のサイドカードでしょう。そして、青単ポストストームや青赤ポストの《熟考漂い/Mulldrifter》や《幽霊のゆらめき/Ghostly Flicker(AVR)》打ち消すのも非常に重要。クロックを刻んでいるときにこれらの厄介な呪文を打ち消せれば大体勝負は決まってきます。

さらにポスト系を意識した土地破壊7枚。このデッキは土地を切り詰めてはいるものの、《石の雨/Stone Rain(4ED)》よりも早いターンに撃てる《倒壊/Raze(USG)》を優先して入れています。もともとポスト系は土地を沢山入れているので、土地を1つ壊したところで機能不全に陥ったりはしません。あくまでも時間稼ぎにしかならない。時間稼ぎをするためにこちらのテンポを阻害しては元も子も無いのでこういう選択になりました。

そして、この土地を破壊して時間を稼ぐというプランが意味を成すのは、こちらが早いターンにクロックを用意できている場合に限ります。次はそのためのクリーチャーの選択についてです。


クリーチャーの選択

このデッキの骨子である接死ティム要素の他には、ダメージ効率と除去耐性を重視したクリーチャーを入れてあります。

ダメージ重視のものは、1マナ2/2となってくれる《野生のナカティル/Wild Nacatl(ALA)》と《スカルガンの穴潜み/Skarrgan Pit-Skulk(GPT)》。除去耐性重視のものは《若き狼/Young Wolf(DKA)》と《リバー・ボア/River Boa(VIS)》です。1マナ域にパワー2が8体入っていることで序盤に3~4点のクロックを展開することが出来ます。相手のクリーチャーを除去したり、土地を破壊したりしてこれらのクロックで攻めていくことがこのデッキの基本プランになります。特に《スカルガンの穴潜み/Skarrgan Pit-Skulk(GPT)》と《怨恨/Rancor(ULG)》の組み合わせは素晴らしく、このデッキには乏しい貫通力を与えてくれます。《イラクサの歩哨/Nettle Sentinel(EVE)》と一緒に使われることが多いイメージだったので、《イラクサの歩哨/Nettle Sentinel(EVE)》と同じくらい(2.3チケくらい)するのかと思っていたら全然そんなことが無くて嬉々として4枚購入しました。

《若き狼/Young Wolf(DKA)》と《怨恨/Rancor(ULG)》の組み合わせは言わずもがな、どんなデッキも顔をゆがめる持続力のあるクロックです。そして今回新しく加わった《リバー・ボア/River Boa》。緑1マナで再生するという除去耐性、島渡りという回避能力は青赤ポストにとっては天敵となるものだと思います。でも1つ課題があって、土地を切り詰めたこのデッキでは再生マナを構えることが少し大変なんです。この辺は展開するのか構えるのか、プレイングによって改善していく点だと思っています。

クリーチャーの構成をみると、接死ティム以外の部分は既存の緑単ストンピィとかなり似通っているのが分かるかと思います。それでもこのデッキは《シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker(GPT)》を使っていません。その理由は、緑の強化呪文を入れていないからです。《怨恨/Rancor(ULG)》が無ければただの1点クロックにしかならないため、《シラナの岩礁渡り/Silhana Ledgewalker(GPT)》は入れることが出来ない。けれど、その代りにこのデッキに入っているものが火力なわけです。


火力の選択

緑単ストンピィと比較するならば、火力の投入はゲームプランを大きく変化させます。ウィー=ゼロックスとのマッチアップでは、お互い干渉せずにどちらが早く殴り切るかの勝負になりがちでしたが、火力があればクロックを維持しつつ相手クリーチャーを除去することが出来ます。特に《ニヴィックスのサイクロプス/Nivix Cyclops(DGM)》を除去できる《炎の斬りつけ/Flame Slash(ROE)》の存在は大きいでしょう。サイズで劣りがちの親和に対しても《炎の斬りつけ/Flame Slash(ROE)》は活躍します。青赤ポストとのマッチアップでは、相手のクリーチャー除去を躱すことが出来ない代わりに、クリーチャーを除去された後に直接火力で本体を攻めるというゲームプランが立てられるようになりました。その場合、1枚で4点分になる《炎の稲妻/Firebolt(ODY)》は非常に頼もしいものがあります。このマッチアップに限っては《炎の斬りつけ/Flame Slash(ROE)》よりも《Chain Lightning(LEG)》の方を入れたくなってしまいますが悩みどころです。

そして《稲妻/Lightning Bolt(M10)》です。《稲妻/Lightning Bolt(M10)》が素晴らしい呪文であることは今更言うまでも無いですが、このデッキで特に何が優れているかというと、それがインスタントであるということです。これは、《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite(LRW)》が場に出た時の効果に対応して使うことで打消しを阻止できることが青単テンポとの対戦ではかなり重要になるからです。




手応え

何度もトナプラで回してみて、それなりの手応えを感じてはいます。

青単テンポには強い。おそらく7:3くらいで有利です。1ターン目からティムが着地してしまえば、相手はまずそいつらをバウンスするところからゲームを始めないといけません。サイドから《紅蓮破/Pyroblast(ICE)》も入れてしまえば怖いものなし。それでも相手が先手からブン回ると負けることもあります。恐ろしいデッキですよ、本当に。

緑単ストンピィとはやや有利、と言いたいところだけどおそらく五分。接死ティムが決まってしまえば制圧できてしまうし、消耗戦になった後の《炎の稲妻/Firebolt(ODY)》のフラッシュバックも頼もしい。しかし、相手の環境随一の安定性と、2色であるが故のこちらの事故の可能性があって速攻で押し負けるパターンがあります。

青単ポストストームは未知です。何故か知らないがトナプラで1度もあたりゃしない。しかしながら、序盤からクロック展開して、《フェアリーの大群/Cloud of Faeries(ULG)》を牽制しつつ火力で押し込める構成は悪くはないはず。サイド後は赤い対策カードを11枚投入するので流石に有利になってほしい。

親和は今のところ結果だけ見ると有利。《上機嫌の破壊/Gleeful Sabotage(SHM)》が序盤に引ければ相手の展開を大きく遅らせられるし(大抵は3ターン目に土地2つを壊す)、引かなくとも接死ティムが決まればかなり楽に勝てます。まあ親和は相手の引きによるところが大きいから何とも言えないんですけどね。

ウィー=ゼロックスはやや有利。除去を適度に積んでいるので相手の生物を潰してしまえさえすれば怖いものは無いです。それでもソーサリー除去が多目なので《使徒の祝福/Apostle’s Blessing(NPH)》で1回躱されて返しで一撃なんてことはザラにあります。これも相手の引きに依存する部分が大きいかもしれません。

イゼットポストはやや不利。まだ《リバー・ボア/River Boa(VIS)》を加えたリストで戦ったことが無いんですが、相手に《微光地/Glimmerpost(SOM)》を沢引かれなければ何とか火力で押し勝てるみたいです。《リバー・ボア/River Boa(VIS)》を入れたことでこの相性が改善するといいですね。

呪禁オーラとは《上機嫌の破壊/Gleeful Sabotage(SHM)》を引けるかどうかの勝負になりがちです。引けなくても、《アルマジロの外套/Armadillo Cloak(INV)》のライフゲインさえなければギリギリライフレースになりますし、先制攻撃が付かなければ接死のブロッカーによって相打ちを狙うことが出来ます。

スリヴァーには接死ティムが決まれば勝てます。とはいえ、リストによっては《未達への旅/Journey to Nowhere(ZEN)》などの除去が積まれているタイプもあるので一筋縄ではいかない感じ。でも《筋肉スリヴァー/Muscle Sliver(TMP)》系をしっかり除去できれば何とかなりますかね。特に《スカルガンの穴潜み/Skarrgan Pit-Skulk(GPT)》と《怨恨/Rancor(ULG)》の回避能力が決め手になることが多い。



とまあ環境に存在する主なデッキとの相性はこんな感じです。自分の感想としてはある程度狙い通りの成果をあげられてはいるが、まだ調整する余地を感じているといった所。もう少し納得のいくリストにまとまったらDEに乗り込みます。

コメント

ぴぃ
2013年8月31日10:35

相当軽いデッキに仕上げてきましたね!タフ2が多くて電謀がやや効き辛いのもよさそうです。
リバーボアはこちらでは避雷針として使うパターンが多いです。緑マナ立たせないで召喚するとたいてい返しに除去されるので、その返しで本命の動きを通すことがよくあります。あとイゼットポスト相手だと単体ではパワー不足を感じました。他のクロックと合わせて序盤から最速で攻めて、最後の数点を怨恨つけて殴れればベターなのかなと。

surucucu
2013年9月2日15:37

>>ぴぃさん、コメントどうも
やっぱり土地切り詰めた軽い構成が好きな性分みたいで、茶鱗なんかは抜けて1,2マナ域だけのデッキになりました

とにかく序盤に4点ほどのクロックを確保して殴る。土地破壊、紅蓮破で妨害、残りは火力で押し込むってのがイゼットポストとの戦い方になるでしょうね

リバー・ボアは怨恨つけて再生構えて殴るだけでどのデッキにもかなりのプレッシャーになるのでやっぱり優秀クリーチャー。自分のデッキには重い動きがないので囮に使うことはできなさそうです

hiyo
2013年9月3日11:52

いつも楽しく読ませて頂いております。

個人的には、もしメインかサイド、どっか開くならFog系(というか一瞬の平和)を入れると
相手のドブンを捌けるチャンスが出てくるのでお守りとしてどうでしょう、とは思いました。
ダメージレースでの差し合いでも使えん事は無いので。

もっとも、ステロイドで1~2T稼いで何するんだ殴った方が早い
と言われると何とも言えないところではありますが…

surucucu
2013年9月4日14:40

>>hiyoさん、コメントありがとうございます!
いつも楽しんで貰っているだなんて、体がむず痒くなるくらい嬉しいです。

フォグ系が欲しくなるマッチアップは確かにありますね。まず、ライフレースになりがちな呪禁オーラと緑単ストンピィ。ただ、ストンピィには除去と接死ティムがあって、呪禁オーラには《上機嫌の破壊/Gleeful Sabotage(SHM)》というサイドをとっているのでこれ以上枠を割けていないです。そして1番フォグが欲しいのがウィー=ゼッロクス。コレばっかりは除去が間に合わなければ即死が有りえるのでお守りが欲しいところではありますね。

まだビート以外の、ポストストーム、イゼットポストとの対戦経験が少ないのでこいつ等用のサイドをどれぐらい採るべきか未知数なんですよね。まだまだ考えることはありますなあ

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