Pauperで19ヶ月ぶりに禁止カード追加! 環境への影響を考える
Pauperで19ヶ月ぶりに禁止カード追加! 環境への影響を考える
Pauperで19ヶ月ぶりに禁止カード追加! 環境への影響を考える
2月6日より、Pauper環境において
《巣穴からの総出/Empty the Warrens(TSP)》
《ぶどう弾/Grapeshot(TSP)》
《激励/Invigorate(MMQ)》
の3枚が新たに禁止

これで《頭蓋囲い/Cranial Plating(5DN)》、《大あわての捜索/Frantic Search(ULG)》と合わせて5枚のカードが禁止になりました。



自分は去年の始めごろにPauperを始めたので、リアルタイムで禁止カードが追加されるのは今回が初めてでした。禁止カードの少なさもPauper環境の特徴の1つと思っていたので、これだけ環境に影響を与えそうな禁止改訂には驚きました。








今回の禁止改訂が環境に与える影響は、以下のようなものが考えられると思います。

①赤系ストームの消滅。緑単感染の弱体化。
②環境の低速化。新しいデッキの登場。
③サイドカードの変化







まず
①赤系ストームの消滅。緑単感染の弱体化。

《ぶどう弾/Grapeshot(TSP)》、《巣穴からの総出/Empty the Warrens(TSP)》をフィニッシャーとしていた赤系ストーム。具体的には、TPPSとも呼ばれた青黒赤ストーム。青赤ストーム。赤単ストームの3種。これらは代わりのフィニッシャーが無い以上、完全に消滅するでしょう。

そして緑単感染。《激励/Invigorate(MMQ)》を失って、必殺のブン回りパターンが消えてしまいました。《激励》には1,2ターン目にタップアウトでクリーチャーを出しても除去から守ることが出来るというメリットもあったので、その点を考えると代わりになりそうなのは先置き出来る《力の印章/Seal of Strength(NEM)》や《ラノワールの占い師/Llanowar Augur(FUT)》あたりでしょうか・・・。《地うねり/Groundswell(WWK)》や《巨森の蔦/Vines of Vastwood(ZEN)》、《怨恨/Rancor(ULG)》もありますし、なんだかんだメタには残りつづけそうですね。






②環境の低速化。新しいデッキの登場。

赤系ストームも感染も、普通に2ターンキル・3ターンキルをしてくるPauper環境屈指の超速攻デッキでした。このスピードに付いていけないが為に存在を許されていなかったデッキが多数あります。

ずーっとTier4くらいで頑張っているエルフと白緑トークン。ここら辺はトナプラでも良く見かけますが、クリーチャーが並び始めるとほとんど対処しようがないパワーがあります。どちらも《幸運を祈る者/Wellwisher(ONS)》、《魂の管理人/Soul Warden(EXO)》あたりで半端じゃなくライフゲインをしてくるのも厄介。《電謀/Electrickery(RTR)》系の全体除去には弱いですが《蜘蛛糸の鎧/Spidersilk Armor(MMQ)》や《古参兵の武具師/Veteran Armorer(RAV)》などの対策はあるみたいだし、数を並べるのはコントロールに強そうなので注目したいところ。

《黒死病/Pestilence(USG)》で強烈にボードコントロールしてくる白黒ペストも強そう。もちろん《黒死病/Pestilence(USG)》が出るまでが遅いんですが、一たび《ギルドパクトの守護者/Guardian of the Guildpact(DIS)》やプロテクション(黒)クリーチャーとのコンボが決まると大体のデッキが沈黙してしまうと思います。

サイクリングデッキもギリギリチャンスがありそう。
「アラーラ再誕」の1マナでサイクリング出来るクリーチャーでどんどん墓地を肥やし、《骨までの齧りつき/Gnaw to the Bone(ISD)》でライフを得て凌ぎ、《Songs of the Damned(ICE)》で大量のマナを生み出して《生命吸収/Drain Life(MIR)》でフィニッシュするデッキ。序盤が完全にマグロなので今まで活躍していませんでしたが、今後出てくるかもしれません。《ギルド門》によってマナ基盤が安定するのも追い風のはずです。

他にも、赤白上陸、白青ブリンク、赤緑ステロイド、緑青ジェイスミルフォグ、黒緑ドレッジ、白緑スリヴァーとか。トナプラでは見るけどDEでは全く見ないデッキって結構ありますね。






③サイドカードの変化

・《心優しき一角獣/Benevolent Unicorn(MIR)》
《ぶどう弾》に対する完璧な対策だったこのカード。呪文によるダメージを、1点小さいダメージへ「置換」するため《鋭い痛み》による軽減対策も効きませんでした。一応《戦隊の鷹》等の1/1クリーチャーを《電謀》系の除去から守るためにも使えましたが、今後そのためだけに使われるかというと微妙。比較的高価なサイドカードでしたがおそらくお役御免でしょうね。

・《軍旗の旗手/Standard Bearer(APC)》
これも緑単感染への強烈なサイドカード。強化呪文が一切機能しなくなってしまうので、コイツのためだけに《スズメバチの一刺し/Hornet Sting(M11)》が積まれることもしばしばでした。こいつは最近はやりの呪禁オーラビート対策にもなるので今後も使われるかもしれません。緑単ストンピィの強化呪文を腐らせるのも強いですしね。

・各種トークン対策
《巣穴からの総出/Empty the Warrens(TSP)》から出てくるゴブリントークンは、《ぶどう弾/Grapeshot(TSP)》に比べれば多くの対策がありました。《残響する真実/Echoing Truth(DST)》、《残響する衰微/Echoing Decay(DST)》、《電謀/Electrickery(RTR)》などはメインに入れても腐らないトークン対策として重宝されていましたが、似た役割の別のカードに取って代わられると思います。

《灰の殉教者/Martyr of Ashes(CSP)》や《墓所のネズミ/Crypt Rats(7ED)》、《クラーク族のシャーマン/Krark-Clan Shaman(MRD)》などはビート相手への全体除去としての役割があったので今後も使われそう。

《砂嵐/Sandstorm(MIR)》、《減縮/Shrivel(ROE)》、《吐き気/Nausea(EXO)》などはかなり限定的なカードだったので需要が減りそうです。


・《濃霧》系呪文
《ぶどう弾》やゴブリントークン、感染クリーチャーからの一撃を防ぐために良く使われていましたが、《虹色の断片/Prismatic Strands(JUD)》、《一瞬の平和/Moment’s Peace(ODY)》は単純にカードパワーが高いので今後も使われるんじゃないでしょうか。ビート同士のダメージレース中に2ターン稼ぐっていうのは単純に強いですよね。



赤系ストーム・感染が消えることでサイドボードにスペースが生まれると思います。そして、そこに新たに入りそうなカードとしては

・親和対策に《ゴリラのシャーマン/Gorilla Shaman(ALL)》
今でもかなり使われていますが、親和のためだけにスペースを割くのが勿体なかったデッキもあったはず。今後親和が増えそうな気もするのでこれが活躍する機会も増えるかも

・呪禁オーラ対策に《心に静寂/Serene Heart(MIR)》、《貴族階級の嘲笑/Patrician’s Scorn(FUT)》、《オーラの変転/Aura Flux(ULG)》
これから呪禁オーラが増えることがあれば積まれるのはここら辺ですかね。黒と赤は対策しようがないですが・・・。









以上のような影響を受けて、一番喜んでいるのはおそらくポストでしょうね。メインでは非常に相性の悪かったストームが消え、サイドにも大きなスペースができたはずです。そのポストに強い呪禁オーラもちょっとは出てきそう。そうすると、布告系の除去を持っている青黒ポストが最有力かな?ギルド門侵犯でディミーアを得たのもかなり大きいでしょう。
ストームや感染に1,2T目ほとんど無防備だった親和もだいぶ楽になったはず。
とはいえ万遍なく強い青単テンポもトップメタに居座り続けるでしょうね。
















ストーム、感染の2つにはよく瞬殺されて「マジックさせてくれよ・・・」とつぶやいたものですが、いざ居なくなるとなると寂しいものですね。ある種環境のブレーキとして機能していたところもあるので、環境はしばらく混沌としそうです。それが不安でもあり楽しみでもあり・・・。


それと、気が付いてみれば現在の環境最速のデッはウィー=ゼロックスってことになるのかな?平均的なキルターン数でいえば緑単ストンピィ、赤単ゴブリン、親和、呪禁オーラもそんなに変わらなそうですが、《悪鬼》と《ストロボ》を絡めた3Tキルがあるので環境の低速化のために《悪鬼》禁止!とかないよね。

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